
きょうは朝方に日経平均が小高くスタートしたものの、すぐに値を消しマイナス圏に沈んだ。しかしその後は再び切り返し、後場に入ると240円あまりの上昇で3万9900円台まで水準を切り上げる局面もあった。
前日の米国株市場でエヌビディア<NVDA>が買われた流れを引き継ぎ、半導体関連の主力銘柄が上昇し日経平均を押し上げた。
東京株式市場でも銀行株や保険株に売りが出た。日米ともに長期金利が上昇したため、不動産株も軟調だった。
しかし、全体的には値下がり銘柄が多く、後場取引後半になるとオランダのASMLホールディング<ASML>の決算が発表されたのを契機に半導体関連に利食いの動きが広がり、それに合わせて日経平均株価も再び急速に値を消す展開を強いられた。20日の参院選の投開票を控え、この結果を見極めたいとの思惑から積極的な買いが入りにくく、プライム市場の値上がり銘柄数は全体の35%にとどまった。
日経平均の下げ幅は限られた。前日は半導体大手の米エヌビディア株が上昇し、ナスダック総合株価指数は連日で最高値を更新した。東京株式市場では東京エレクトロンやフジクラが上昇。アドテストは10日続伸した。日経平均は上げ幅を200円超に広げる場面があったが、ASMLの決算発表後は関連株の荒い動きが続いた。
全般は方向感の定まらない展開が続いた。参院選については、与党の過半数割れについてはある程度織り込んだ節があるものの、その後の経済政策がどうなるのかなど不透明要素が多く、積極的な売買は手控えられよう。関税問題についても、ベッセント米財務長官と石破首相が会談する方向で調整しているが、参院選通過までは踏み込んだ協議は期待しづらいところであり、しばらくは様子見ムードの強い展開が続きそうだ。