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【大引け概況】

15日の日経平均株価は6日続伸し、終値は前週末比324円68銭(0.91%)高の3万5901円79銭だった。約33年11カ月ぶりの高値となった。

 
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リスク選好の地合いが続いた。前週末の米国株市場でNYダウが利益確定売りで反落したことを受け、上値を積極的に買う動きは見込みにくかったものの想定外の強さを発揮した。寄り付き直後こそ強弱観が対立したが、その後日経平均は次第高の展開に。大手金融株を中心に米国企業の決算発表が本格化するなか、米国株市場では決算を好感する買いは限定的だった。
また、中東での地政学リスクが再燃していることから、東京株式市場でも投資家心理が強気に傾きにくい場面だったが、フタを開けてみると旺盛な物色意欲が全体を牽引した。国内外機関投資家に持たざるリスクが意識され始め、押し目を待たずに買いを入れる動きが強まっている。
 
日経平均の上げ幅は6営業日で2600円を超えた。朝方は短期的な過熱感を警戒した売りが出たが、ほどなくして上昇に転じた。海外勢を中心とした株価指数先物への買いがファストリなど現物株を押し上げた面があるものの、日本国内がデフレ脱却に向かうとの観測も投資家心理の支えとなった。新たな少額投資非課税制度(NISA)開始などを背景に、個人投資家を中心とした買い意欲の強さも相場を支えたとの見方もあった。
 
バリュー(割安)株の上昇も目立ち、業種別では海運や証券、鉱業などが買われた。東証株価指数(TOPIX)のバリュー指数は前週末比43.26ポイント(1.55%)高い2827.16で終え、2023年9月に付けた過去最高値(2816.86)を更新した。東京証券取引所は15日の取引終了後に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」について開示した企業の一覧表を公表する予定で、資本効率に課題のある企業の変化への期待が高まっていることも追い風となった。


 

 
東証株価指数(TOPIX)は8日続伸した。終値は30.37ポイント(1.22%)高の2524.60と、連日で昨年来高値を更新した。JPXプライム150指数は6日続伸し、11.69ポイント(1.04%)高の1137.69で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆143億円、売買高は15億5966万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1299。値下がりは321、横ばいは36だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、証券・商品先物取引業、電気・ガス業、鉱業、銀行業が上昇率上位。下落は空運業のみ。
 
 
個別では、12日に中国コンテナ船運賃指数が大幅に上昇したことから、海運の川崎汽船、日本郵船が上場来高値を更新したほか、商船三井も買われた。また、強い日本株の上昇などが影響し、JPX、大和証G、野村HDも大幅高となった。大和や野村も高い。また、東京電力HD、三越伊勢丹HD、鹿島建設も上昇。この他の銘柄では、「半導体装置向け工場を建設」と報じられたディスコが大幅高に買われた。レーザーテック、信越化学工業など半導体製造装置関連が高くも商いを伴い上昇した。
 
 一方、資生堂、サイバーエージが売られたほか、ネクソンも下落した。
先週買われたソニーグループが反落。ソフトバンクグループなどが冴えず、ダイキン工業もやや売りに押された。SHIFT、エスプールがいずれもストップ安に売り込まれたほか、ベイカレント・コンサルティングも一時値幅制限いっぱいまで売り込まれる場面があった。IDOMも急落した。





 
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