前日の米国株市場で半導体関連やAI関連などハイテク株中心に買われたことを受け、大型株中心に投資資金の流入が続いた。米株市場ではナスダック総合株価指数が2万の大台を回復したほか、機関投資家が重視するS&P500指数は一時最高値を上回る場面があり、これは東京株式市場でも追い風となった。国内ではあすに日銀金融政策決定会合の結果発表を控えるが、マーケットはおおむね0.25%の追加利上げを織り込んでおり、売買代金も前日に続き高水準だった。もっとも大型株への物色が中心で、中小型株は目先筋の利益確定の売りで軟調に推移する銘柄も少なくなかった。日経平均は4万円近辺で強調展開を続けたが、個別株ベースでは値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を300近くも上回った。業種では非鉄株や機械株などが高かった。
前場は心理的節目の4万円近辺で利益確定売りが増えて、伸び悩む場面もあった。後場に入ると株価指数先物に断続的な買いが入り、高値圏での推移が続いた。市場関係者は「就任前はトランプ米大統領の関税政策の影響への警戒感が強かったが、AI関連などポジティブな材料を打ち出してきたことで投資家の心理が上向いてきた」とみていた。
日経平均が節目の4万円を回復したことで、目先は達成感が台頭することも想定されるが、AI分野の先行きへの期待感は高く、物色意欲は強そうだ。また、あす午後に判明する日銀の金融政策決定会合での利上げは織り込み済みで、イベントを通過することで、アク抜け感につながりそうだ。ただ、トランプ米大統領がダボス会議でオンライン演説をする予定もあり、関税や移民政策などどのような発言が飛び出てくるのか分からず、警戒が必要だろう。