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【大引け概況】


21日の日経平均株価は3日続落し、大引けは前日比452円75銭(1.37%)安の3万2571円03銭だった。
 
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朝方からリスク回避目的の売りが顕著だった。前日の米国株市場ではFOMC通過後にハイテク株中心に値を崩しNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落。FOMCでは事前の予想通り追加利上げは見送られたものの、パウエルFRB議長の記者会見がタカ派的とみられ、米長期金利の上昇を横目に売りに押される展開となった。東京市場でも国内長期金利の上昇がグロース株に逆風となり、全体指数を押し下げる格好となった。取引時間中は中国の景気懸念を背景に香港ハンセン指数などアジア各国・地域の株価指数が総じて軟調に推移したことも重荷となり、午後に日経平均の下げ幅は470円を超える場面があった。
 
米連邦準備理事会(FRB)は20日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、2会合ぶりに政策金利の据え置きを決めたが、年内の追加利上げや2024年以降の利下げペースの鈍化が強く意識される内容だった。市場では想定以上に「タカ派」だったとの受け止めが多く、海外投機筋などが日経平均先物に断続的な売りを出した。
 
FOMCが通過し、市場の関心は日銀の金融政策決定会合となる。金融政策については、大規模な金融緩和政策の現状維持が大方の見方となっている。注目はその後に行われる植田和男総裁の記者会見での発言内容になるだろう。
 
米長期金利が約16年ぶりの水準に上昇し、20日の米株式市場ではハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数の下落が目立った。この流れを受け、東京株式市場でもアドテストなど値がさの半導体関連株が軟調に推移し、日経平均を押し下げた。
 
21日の東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=148円台半ばまで下落した。円安・ドル高の進行を受けて輸出関連株の一角に買いが入り、日経平均は下げ渋る場面もあった。ただ、財務省による円買い介入への警戒感も根強く、円安を好感した株買いは続かなかった。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は続落し、22.59ポイント(0.94%)安の2383.41で終えた。JPXプライム150指数は3日続落し、14.30ポイント(1.37%)安の1032.96で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆7397億円。売買高は15億6758万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1229と、全体の7割弱を占めた。値上がりは536、変わらずは71だった。
 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、鉱業、電気機器、医薬品などが下落。上昇は電気・ガス業、銀行業など。

個別では、キーエンスが大きく値を下げ、ソフトバンクグループ(SBG)も下値を探った。東京エレクトロン、アドバンテスト、イビデン、太陽誘電など半導体関連が総じて安い。INPEX、三菱重工業も下落した。ファーストリテイリングが軟調。ソニーG、TDK、ファナック、安川電、資生堂も売られた。フリュー、ジェイテックコーポレーションが急落、アンビスホールディングス、日東紡績なども大きく水準を切り下げている。
 
半面、売買代金トップとなった三菱UFJフィナンシャル・グループや売買代金3位の三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが高い。川崎汽船、商船三井など海運株も買われた。東京電力ホールディングスが大きく上昇、ブリヂストンや味の素が高い。ネクステージも大幅高。DDグループが値上がり率トップに買われ、楽天銀行、丸三証券も値を飛ばした。

 
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