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【大引け概況】

7日の日経平均株価は3日続伸し、終値は前週末に比べ697円12銭高の3万9332円74銭だった。9月27日以来の3万9000円台回復となった。


 
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きょうは終始リスク選好の地合いだった。前週末に発表された9月の米雇用統計が事前コンセンサスを大きく上回る堅調な内容で、これを好感して欧米株市場がほぼ全面高商状に買われ、米国ではNYダウが最高値を更新した。
4日発表の9月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回ったほか、失業率も前月から改善した。
強い雇用統計の結果を受け、米経済の軟着陸(ソフトランディング)期待が強まったことで米主要株価3指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)による大幅利下げ観測が後退し、円売り・ドル買いも進んだ。
外国為替市場では、円相場が1ドル=148円台前半と前週末夕に比べて大幅に下げ、業績面で追い風となるトヨタやコマツなどの輸出関連株が買われ相場を押し上げた。国内の金利が上昇するなか銀行や保険といった金融株にも利ざやや運用収益の改善を期待した買いが入った。
 
石破茂首相は7日午後の衆院代表質問で、「デフレ脱却を確実なものとするべく、岸田内閣の経済政策についてさらに加速させ、賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現を図っていく」と強調した。日経平均はその後、上げ幅を900円に拡大する場面があった。
 
市場では「堅調な米雇用統計を受けた為替の円売りを好感した株買いが優勢となったが、今後円相場が1ドル=150円台に乗せるような動きになると、日銀による追加利上げ観測が出てくる公算が大きい。中東情勢も含めて、株式市場を巡る不透明感には引き続き注意が必要」との声が聞かれた。
 
日経225先物がナイトセッションで1000円高だったことから、朝方はこれにサヤ寄せする形でインデックスに絡んだ買いが先行した形である。買い一巡後のこう着は予想されていたと考えられ、上値の重さを警戒する流れにはならないだろう。反対に買い一巡後の底堅い値動きにより、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。


 
 
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸した。終値は45.32ポイント(1.68%)高の2739.39だった。JPXプライム150指数も3日続伸し、20.33ポイント(1.68%)高の1232.37で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆4765億円、売買高は19億1272万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1234。値下がりは359、横ばいは53だった。
 
業種別株価指数(33業種)は銀行業、証券・商品先物取引業、保険業などが上昇。パルプ・紙、海運業、空運業などが下落した。
 
個別では、アドバンテストが高く、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が堅調。川崎重工業が買われ、日立製作所も値を上げた。ソフトバンクグループが物色人気。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友、みずほなどメガバンクにも買いが集まった。ファーストリテイリングが値を飛ばし、リクルートホールディングスも上昇した。
また、トヨタ自やホンダなどの自動車関連株、フジクラ、メルカリ、ソフトバンクG、ソニーG、ファーストリテ、三菱重工業、リクルートHD、任天堂などが大幅高となった。
第1四半期増益決算や実質増配を受けてウェザーニューズが値上がり率トップに買われ、芝浦メカトロニクスも大幅高、上半期業績は従来計画を上振れ着地したサンエー、LITALICOなどが値上がり率上位となった。
 
一方、米港湾スト終了で海上輸送混乱に伴う運賃上昇の思惑がはく落した川崎船などの海運株が引き続き軟調に推移。7-9月期個別売上高が市場コンセンサス比で下振れたディスコが急落、市場コンセンサス水準にまで業績予想を下方修正した安川電機なども下落。
霞ヶ関キャピタルが急落、住友林業も安い。ニトリホールディングスも売られた。光通信が軟調、ミガロホールディングス、マネジメントソリューションズなども値を下げた。ほか、光通信、あさひ、エニグモなどが値下がり率上位となった。



 
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