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【大引け概況】



18日の日経平均株価は反落し、終値は前週末比211円57銭(0.64%)安の3万2758円98銭だった。

 
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きょうの東京株式市場はリスク回避目的の売りがかさむ展開で、前場は日経平均が430円ほど下落し3万2500円台まで水準を切り下げる場面があった。
前週末の米国株市場ではNYダウが7連騰で史上最高値更新を続けたが、これを引き継ぐことができず、あすの日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとの思惑から、保有株のポジションを低める動きが優勢だった。ただ、後場は幅広い銘柄に買い戻される動きが観測され、日経平均は下げ渋っている。外国為替市場で円高が一服したことや、米株価指数先物が堅調な値動きを示し、市場センチメントが改善した。
 
市場では今会合で日銀は現状の金融政策を据え置くとの見方が多いが、早期のマイナス金利解除を示唆するとの思惑もくすぶっている。政策変更があれば為替相場が円高に振れる可能性が警戒された。米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が前週末、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測をけん制する発言をし、東京株式市場で前のめり気味で織り込まれてきた米利下げ観測がいったん後退したのも相場の重荷となった。前週まで上昇が目立っていたファストリやソフトバンクグループ(SBG)、アドテストなど値がさ株を中心に利益確定目的の売りが出た。
 
午後に入ると日経平均は下げ幅を縮めた。前週末の米株式市場でダウ工業株30種平均は7日続伸し、連日で最高値を更新した。FRBが来年に利下げに転じるとの期待は根強い。日本時間18日の取引で米株価指数先物がプラス圏で推移し、米株高が継続するとの期待が投資家心理の支えとなった。 
 
注目の日銀会合については、今回の会合では金融政策の変更なく、現状維持との見方が大半だが、政策転換に踏み切る「布石」を打ってくるのかどうかが最大の注目ポイントだ。また。植田和男日銀総裁が、賃金の上昇と物価の好循環の展望について楽観的な見方を示せば、来年前半の政策転換に向けた布石と捉えられることにつながろう。一方、米国では利上げ政策から利下げ政策への転換シグナルを出してきたことを考慮すると、日銀による早期の政策転換期待の高まりは、日米金利差の縮小要因となり、円高進行を通じて、株価にはネガティブに働くことが予想される。




 
 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は15.42ポイント(0.66%)安の2316.86だった。JPXプライム150指数は反落し、7.15ポイント(0.69%)安の1035.19で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆6258億円、売買高は15億7310万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1179、値上がりは437、横ばいは45だった。
 
業種別株価指数(33業種)は保険業、石油・石炭製品、不動産業、電気・ガス業などが下落。上昇は海運業、輸送用機器など。
 
個別では、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが軟調、東京電力ホールディングスも下げが続いている。三菱商事が売りに押され、ファーストリテイリング、シャープ、ネクソン、リクルートホールディングスなども値を下げた。ソニーグループも見送られた。セルソースが急落、宮越ホールディングスも大幅安。エニグモ、インフォマート、大真空などの下げも目を引いた。
 
半面、レーザーテックが活況高で切り返したほか、川崎汽船、郵船、商船三井など海運株の上昇が目立つ。トヨタ自動車がしっかり、デンソー、サイバーも買いが優勢だった。日本郵政も堅調。巴工業、エイチ・アイ・エスが値を飛ばし、イーレックスも物色人気。Link−U、ギフトホールディングスはいずれも10%を超える急伸をみせた。


 
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