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【大引け概況】


20日の日経平均株価は小幅に反発し、前日比18円49銭(0.06%)高の3万3388円91銭で終えた。
 
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きょうの東京株式市場は強弱観対立のなか、先物を絡め日経平均は上下に不安定な値動きとなった。前日の米株市場は奴隷解放記念日の祝日に伴い休場だったが、欧州株市場では主要国の株価指数が総じて軟調で、これを受けて東京株式市場でもリスク回避ムードが強かった。前場は中国人民銀行による利下げの動きを好感し、日経平均はいったんプラス圏に浮上したものの、その後に売り直される展開で前引けは200円あまりの下落。更に後場寄りに先物主導で一段安となったものの、今度はすぐに切り返す展開となり下げ幅を縮小した。
 
日経平均はマイナス圏で推移する時間帯が長かった。午前に中国人民銀行(中央銀行)は事実上の政策金利を10カ月ぶりに引き下げた。引き下げの発表直後は機械的な買いが入ったものの、買い一巡後は「利下げをしなければいけないほど中国景気は悪いのではないか」との受け止めがあり、同国の景気懸念から鉄鋼や機械株に売りが膨らんだ。
 
ただ、引け際に一段高となり、結局プラス圏で引けている。総合商社株や半導体関連株が買われ全体相場を押し上げた。
 
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏による買い増しが明らかとなった5大商社株が軒並み上昇し、相場を押し上げた。日本株の先高観は根強く、4月からの上昇局面で買い遅れた投資家の押し目買いも入った。取引終了にかけては買いの勢いが強まり、日経平均は上昇して終えた。
5大商社株は朝方から買いが優勢で、三菱商や三井物、住友商、伊藤忠、丸紅はそろって上場来高値を更新した。バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイの子会社、ナショナル・インデムニティー・カンパニーが5大商社の株式を買い増し、平均8.5%以上保有したことが19日の取引終了後に明らかとなった。アドテストなどの半導体、ソフトバンクグループ(SBG)、ファストリなど主力の値がさ株の上昇も目立ち、日経平均は100円高まで買われる場面があった。
 
東証株価指数(TOPIX)は続落し、終値は前日比6.65ポイント(0.29%)安の2283.85だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆8952億円。売買高は13億1827万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は777、値下がりは971銘柄、横ばいは86銘柄だった。

 

 
業種別株価指数(33業種)では卸売業、金属製品、海運業などが上昇。保険業、鉄鋼、証券・商品先物取引業などは下落した。

 
個別では、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏の追加投資が判明した商社株が軒並み買われ、三井物産、三菱商事、丸紅などが大きく上昇。中外薬とキッコマンも高い。
ソシオネクストが急伸し、アドバンテスト、ルネサス、ディスコなど半導体が大幅高。ソフトバンクグループ(SBG)は連日で年初来高値を更新した。前日ストップ高となったANYCOLORや連日でストップ高を演じていたさくらインターネットは本日も急伸。材料処では、独企業とパワー半導体の長期供給契約を締結したロームが高い。
 
半面、企業向けの火災保険料を事前に調整していた疑いに関する報道を受け東京海上など保険株が下落した。KDDIとリクルートも売られた。三井金属、ファイバーGはレーティングの格下げ、SCSKは目標株価の引き下げでそれぞれ下落。ほか、Sansan、マネーフォワード、インフォマート、インソースなど値下がり率上位に多く並んだ。





 
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