10日の米株式市場でNYダウは162.82ドル高と反発。超党派のインフラ投資法案が議会上院で可決されたほか原油高が支援した。一方、米長期金利の上昇を背景にナスダック総合指数は0.49%安と反落。米インフラ法案の進展や米長期金利の反発基調を追い風になった。
東京株式市場でも投資家が運用リスクをとる姿勢が強まり、景気敏感株を中心に幅広い銘柄が買われた。げ幅は一時200円を超えたが、上値では利益確定や戻り待ちの売りも目立った。
国内企業の4〜6月期決算については、通期計画に対し高い進捗率で着地したり、通期業績予想を上方修正したりする企業も多く、おおむね良好との受け止めが広がっている。11日もブリヂストンなど好決算を発表した銘柄には活発な買いが入った。
ただ、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないなかでは積極的に上値を追う展開になりにくく、日経平均が心理的な節目の2万8000円を超えると戻り待ちなどの売りも目立った。
前日の米株式市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落しており、アドテストやスクリンなど国内の値がさの半導体関連株に売りが波及したのも相場の重荷となった。
市場からは「米国株高頼みだが、内外投資家は夏季休暇モードでもあり、大きな動きは出にくい。材料待ちの展開が続くが、押し目買い、戻り売りの基本線に変わりはない」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は4日続伸。東証株価指数(TOPIX)も4日続伸し、前日比17.80ポイント高の1954.08で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6453億円。売買高は11億6013万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1498と、全体の約7割を占めた。値下がりは621、変わらずは71銘柄だった。