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【大引け概況】


27日の日経平均株価は小幅反落し、前週末比29円52銭(0.11%)安の2万7423円96銭で終えた。
 
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米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面が長期化するとの観測を背景にした前週末の米株式相場の下落が重荷だった。一方、外国為替市場での円安・ドル高は相場の下値を支えた。
 
先週末24日の米株式市場でNYダウは反落。1月の米個人消費支出(PCE)コアデフレータが前月からさらに悪化したことに加え、個人消費支出や他の景気指標が予想を上回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)による金利引き上げが長期化するとの見方が強まり、売り優勢の展開となった。金利上昇でハイテクも大幅下落となった。米株安を受けた今日の日経平均は130円75銭安でスタート。
取引開始後は外為市場で一時1ドル=136円50銭台と先週末24日15時頃に比べ2円ほど円安・ドル高に振れたことが安心感となったこともあり、下値を売り急ぐ動きはなく、日経平均は一時上げに転じる場面があった。
 
米長期金利が上昇傾向にあるなかで、ハイテク株を中心に売りが先行した。半導体関連や、ソフトバンクグループ(SBG)の下落も目立った。半面、円安・ドル高は自動車など輸出関連株の買いを誘い、日経平均は午前上昇に転じる場面もあった。午後は新規の材料に欠き、小幅安で膠着感もみられた。参院での植田和男・次期日銀総裁候補の所信聴取については24日の衆院での発言内容と大きく変わらず、相場の反応も薄かった。
 
配当の権利落ち日で株式分割の分割後価格が適用されたファストリは大引けにかけて買いがやや強まったが、相場への影響は限られた。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、前週末比4.38ポイント(0.22%)高の1992.78で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆2986億円。売買高は9億8859万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は555と、全体の約3割だった。値上がりは1211、変わらずは66銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では情報・通信業、その他製品、小売業などが下落。鉄鋼、証券・商品先物取引業、建設業などは上昇。
 
個別では、味の素、ディスコ、ソフトバンクG、任天堂、レーザーテックが安く、東電力HDなど電力株、東エレク、アドテストなど半導体関連株が下げた。トレンド、中外薬が下落した。材料では、ハラスメントの疑いと食材の不適切な利用についてSNS等で情報発信があった串カツ田中が安い。
 
一方、テルモ、オムロン、豊田通商が上昇した。日本郵政、JFE、ファナック、三菱重、ルネサスが高く、東京ガスなどガス株、日本製鉄など鉄鋼株、野村HDなど証券株、大林組など建設株が上げた。材料では、業績と配当予想を上方修正したアイル、普通配当増額と記念配当実施を発表したアジアパイルが高い。

 
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