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【大引け概況】

8日の日経平均株価は反発し、終値は前日比118円96銭高の3万9500円37銭だった。
 
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前日の米株式市場では、NYダウは0.59ドル安と3日ぶりに小反落したが、ハイテク株などが買われナスダック指数やS&P500種株価指数は最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げで米景気が堅調さを保つとの見方から、米ハイテク株が上昇した流れを受け、日経平均株価は値を上げてスタート。朝方に一時400円を超える上昇となった。

ただ、4万円ラインに接近すると利益確定の売りに押され、その後は伸び悩む展開。午後1時40分過ぎには一時、小幅なマイナス圏に転じる場面があった。午後2時過ぎ以降は再び値を上げたが、週末で積極的な買いは手控えられ上値は重かった。
 
外国為替市場での円安一服や、日産自や資生堂など通期業績予想の下方修正を発表した企業には売りが膨らんだ。

FRBは7日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を0.25%引き下げると決めた。米経済のソフトランディング(軟着陸)期待からソフトバンクグループ(SBG)やファストリなど値がさ株が買われたほか、米労働市場の改善期待からリクルートは株式分割考慮ベースの上場来高値を更新した。

週末を前にトランプ次期米大統領が今後打ち出す政策や発言に対する様子見ムードもあるなかで積極的な買いを手控える投資家が次第に増えた。

決算が振るわなかった銘柄への売りが目立ち、相場の上値を抑えた面もあった。販売台数の減少を受け2025年3月期の利益予想を下方修正した日産自は年初来安値を更新した。太陽誘電は7日に25年3月期の連結純利益予想を下方修正し、株価が急落。同じく7日に24年12月期の連結純利益の大幅な下方修正を発表した資生堂も大幅安となった。取引時間中の決算では、スズキが15時に25年3月期の連結純利益の上方修正を発表し、大幅に上昇する場面があった。

 
FOMCやパウエル議長の発言を受け、米長期金利は低下(債券価格は上昇)した。外国為替市場では円相場が午後に一時1ドル=152円台半ばと前日の日銀公表値(154円近辺)から円高・ドル安方向に振れたのを受けてトヨタは後場に一段安となった。三菱商など商社株の下げも目立ち、東証株価指数(TOPIX)は後場にやや下げ幅を広げる場面がみられた。

TOPIXは大引けでは4営業日ぶりに反落し、前日比0.93ポイント(0.03%)安の2742.15で終えた。JPXプライム150指数は4日続伸し、2.24ポイント(0.18%)高の1225.56で終えた。

東証プライムの売買代金は概算で5兆2651億円、売買高は24億412万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は632、値下がりは971、横ばいは43だった。
 
業種別株価指数(33業種)は情報・通信業、その他金融業、サービス業などが上昇。パルプ・紙、ゴム製品、輸送用機器などが下落した。

個別銘柄では、決算発表を受けて川崎重工業や三菱重工業、日本製鋼所など政策関連銘柄も上昇。レーザーテックや東京エレクトロン、ソフトバンクグループが値を上げた。日立製作所やリクルートホールディングスもしっかり。ネットワンシステムズや好業績や株主還元策などが材料視されて味の素が買われ上場来高値を更新。今期業績予想の増額修正を発表した古河電気工業がストップ高比例配分に買われた。このほか、野村総合研究所、ZOZO、スズキ、京成電鉄などが買われた。
 
半面、朝方、業績内容を材料に買い優勢となったフジクラ<は買い一巡後に失速し前日比マイナス圏での推移。ディスコやアドバンテストが軟調。経常利益予想を下方修正した太陽誘電急落で年初来安値を更新。ローム、TOWAが大幅安となった。資生堂も急落した。トヨタ自動車やホンダが下落し、今期営業利益予想の下方修正や人員削減を発表した日産自動車が大幅安となった。
今期業績を減益予想に下方修正した資生堂も売り優勢。このほか、カナデビア、UBE、デンカ、マツダ、王子ホールディングスなどが売られた。






 
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