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【大引け概況】

22日の日経平均株価は3日ぶりに反発し、終値は前日比257円68銭高の3万8283円85銭だった。
 
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前日の米株式市場では、NYダウは461ドル高と大幅続伸し、ナスダック指数も反発した。これを受け、東京株式市場も買いが優勢となり値を上げてスタート。朝方の買い一巡後は一時50円超高まで上昇幅が縮小し3万8000円ラインに接近する場面があったが、下値には買いが入り、その後3万8400円台まで値を上げた。後場に入ってからは、3万8300円台を中心とする一進一退の展開が続き上値は重い展開となった。半導体関連や銀行、電線株が買われ、海運株が軟調だった。
 
決算を20日夕に発表した米半導体大手エヌビディアは時間外取引で下落したが、21日の通常取引で上昇に転じたことが東エレクやアドテストなど関連株の追い風となった。アクティビスト(物言う株主)による買い増しが明らかとなった帝人が大幅高になるなど、材料が出た銘柄への個別物色も活発だった。短期筋によるショートカバー(売り方の買い戻し)の動きも相場を押し上げたとの見方があった。
 
日経平均の上げ幅は午前に400円に迫る場面もあったが、午後は明確な上値追いの材料を欠き、戻り待ちや利益確定の売りが上値を抑えた。今年の日経平均の価格帯別売買高は3万8000〜3万9000円の水準で最も膨らんでおり、同水準では売り圧力が強まりやすいとされる。日銀が12月の金融政策決定会合で政策金利を引き上げるとの観測が高まっており、円高進行や金利上昇への警戒も投資家の買いの手を鈍らせた。
 
日経平均は反発したものの、75日線(3万7900円程度)水準を下値に、200日線(3万8500円程度)を上値にしたレンジ内の動きにとどまっている。足元では、次期トランプ政権の関税引き上げ政策への警戒感、日本企業の業績伸び悩み懸念、ウクライナとロシアを巡る地政学リスクの高まりなど見極め材料が山積していることが主な要因と言えるだろう。目先的にはロシア・ウクライナ情勢で、今週末に一段と戦闘状態が激化するのかどうかなどを見極める必要がある。
一方、米国では来週26日に11月のコンファレンスボードによる消費者信頼感指数、27日には10月の個人消費支出(PCE)デフレーターなどの経済指標の発表が予定されており、米国市場の動きをにらみながらの展開に変化はなさそうだ。
 
 


 
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反発した。終値は13.72ポイント(0.51%)高の2696.53だった。JPXプライム150指数は3日ぶりに反発し、4.54ポイント(0.38%)高の1190.59で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆7897億円、売買高は16億8134万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1116。値下がりは470、横ばいは59だった。
 
業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、繊維製品、非鉄金属、サービス業などが上昇。下落は海運業、医薬品など。
 
 
個別銘柄では、半導体株では、外資系証券のポジティブなレポートを材料にディスコが買われ、アドバンテスト、東京エレクトロンが高く、三井化学、トクヤマ、UBEなど化学関連株が上昇。大林組が証券会社のポジティブなレポートを材料に上場来高値を更新。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、東京海上ホールディングスが値を上げた。フジクラや古河電気工業、住友電気工業が買われた。ファーストリテイリングやリクルートホールディングスがしっかり。
このほか、クレディセゾン、横河電機、レゾナックHD、ニトリHD、太平洋セメントなどが上昇した。
 
一方、太陽誘電、オムロン、ニデックなど電気機器関連が弱かったほか、IHI、三菱重工など防衛関連銘柄がやや軟調。SOMPOホールディングス、三越伊勢丹HD、ルネサスエレクトロニクス、スズキ、日本郵船や商船三井などが下げた。
このほか、ディー・エヌ・エーが安く、任天堂、SMC、第一三共、楽天グループ、中外製薬、オリエンタルランドが下落した。







 
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