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【大引け概況】


10日の日経平均株価は反落し、前日比78円35銭(0.24%)安の3万2568円11銭で終えた。
 
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前日の米株式市場では、NYダウが220ドル安と続落。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のタカ派発言が警戒され、米長期金利が上昇しハイテク株などが売られた。これを受けた、東京市場も軟調にスタートしたが、売り一巡後は下げ幅が縮小した。前日に決算発表を行い4〜9月期の連結最終損益が大幅赤字となったソフトバンクグループ(SBG)が急落したほか、同じく決算発表を受けソニーグループやホンダが売られたことも嫌気された。ただ、後場にかけ銀行株や海運株、商社株などが値を上げたことから日経平均株価も下げ渋る展開となった。
 
ハイテク株を中心に売りが先行して日経平均は午前に一時下げ幅を400円近くまで広げた後は下げ渋り、大引けにかけては下げ幅を縮小する展開だった。市場で目立った買い材料は指摘されていないが、日経平均の底堅さに目を付けた海外短期筋とみられる打診買いが株価指数先物に入っているとの観測もあった。午前から堅調だった商社や海運、銀行など割安株が多く含まれるセクターが午後に一段と強含み、指数を下支えした。
 
決算を受けた個別銘柄の売買も活発だった。9日発表の2023年4〜9月期の連結最終損益が大幅赤字だったSBGは急落した。SBGは大引けで前日比515円(8.16%)安の5790円と、1銘柄で日経平均を100円強押し下げた。決算結果が市場予想には届かなかったホンダとソニーGも売りに押された。一方、株主還元が評価されたトレンドは急伸した。
 
市場では「きょうは底堅い展開となったが、13日からの週では米国で14日に10月CPI(消費者物価指数)が発表され、17日にはつなぎ予算の期限を迎えるなど、波乱の要素があり楽観は禁物」との声が聞かれた。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は小幅続伸し、前日比1.60ポイント(0.07%)高の2336.72で終えた。JPXプライム150指数は反落し、前日比1.37ポイント(0.13%)安の1030.30で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆1106億円。売買高は16億3842万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は630、値上がりは988、変わらずは41銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)はその他製品、精密機器、ゴム製品などが下落。海運業、水産・農林業、石油・石炭製品などが上昇した。
 
 
個別銘柄では、ファストリ、レーザーテックやルネサスエレクトロニクスが安く、トヨタ自動車や日産自動車など自動車株にも売りが膨らみ軟調。ダイキン工業、任天堂、キーエンス、リクルートホールディングスが下落した。ニデックや武田薬品工業が安く、アステラス製薬やFOOD & LIFE COMPANIESが売られた。
 
半面、東京エレクトロンやディスコ、KOKUSAI ELECTRICが高く、日本郵船や川崎汽船、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループが値を上げた。三菱商事や三井物産もしっかり。トレンドマイクロ、信越化学工業、TDK、セコム、コムシスHDが買われた。

 
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