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【大引け概況】
19日の日経平均株価は続落し、前日比173円72銭安の1万6552円83銭で終えた。
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昨年来安値を連日で更新し、2016年11月9日(1万6251円)以来3年4カ月ぶりの安値を付けた。
米株価指数先物やアジア株の軟化が嫌気され、値がさ株に売りが目立った。一方、内需の大型株などには押し目買いもみられた。
 
朝方の日経平均は上昇して始まり、一時400円超高まで上げ幅を広げた。欧州中央銀行(ECB)が日本時間19日朝に90兆円規模の資産買い入れ策を導入すると発表。欧州経済の混乱が幾分和らぐとの期待感から買いが先行した。
買い一巡後は下落に転じ、後場入り直後には368円安まで下げ幅を広げる場面があった。
 
米連邦準備理事会(FRB)やオーストラリア準備銀行(RBA)が新たな金融緩和策を発表したものの、新型コロナウイルス問題の収束が見通せないなか、経済の先行きを不安視した売りが出た。国内の金融機関などが3月の決算期末を前に、含み損がこれ以上膨らまないよう損切りに動いたことも日本株相場を押し下げた。
 
新型コロナによる景気下押し懸念がくすぶり、ファンドがリスク資産を圧縮して現金化する動きを強めていることも、日本株相場の重荷になった。
 
前日はNYダウ工業株30種平均が1338ドル下落し、2万ドルの大台を割り込んだが、日経平均株価は1万6000円台で踏みとどまった。市場では「各国の中央銀行が資金供給を強化し、落ち着きが戻りつつある。換金売りさえ止まれば、弱い地合いは変わるだろう」との声が出ていた。
 
JPX日経インデックス400は3日続伸。終値は前日比117.27ポイント高の1万1491.69だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、12.38ポイント高の1283.22で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で4兆6853億円。売買高は30億1769万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1001と全体の46.2%。値上がりは1141、変わらずは24銘柄だった。
 

業種別株価指数(全33業種)では、その他金融業、鉱業、ガラス・土石製品の下落が目立った。上昇は陸運業、空運業、小売業など。
 
個別銘柄では、世界的な株安で出資企業の評価損が膨らむとの懸念からソフトバンクGが急落し、3年8カ月ぶりの安値を付けた。リクルートHD、オリックス、東エレクや日電産の下げも目立った。ファナックやコマツは昨年来安値を更新した。富士フイルム、ソニー、太平洋セメ、国際帝石が売られた。
 
一方、任天堂、トヨタはしっかり。NTTドコモが昨年来高値を更新。KDDIや近鉄GHD、JR西日本の上げも目立った。Jフロント、マツモトキヨシ、コンコルディやセブン&アイ、ANAHDが買われた。
 
東証2部株価指数は前日比227.01ポイント安の4817.24ポイントと続落。
出来高6105万株。値上がり銘柄数は122、値下がり銘柄数は315となった。
 
きょう東証2部に新規上場した日本インシュは公開価格(940円)を71円(7.6%)下回る869円で初値を付け、759円で取引を終えた。
 
個別では、ギグワークス、ヴィスコ・テクノロジーズがストップ安。ハイパー、倉庫精練は一時ストップ安と急落した。中央ビルト工業、カワサキ、クリヤマホールディングス、フジックス、アートスパークホールディングスなど57銘柄は昨年来安値を更新。ウェルス・マネジメント、インタートレード、アイケイ、日本精機、東京ラヂエーター製造が売られた。
 
一方、コーア商事ホールディングスがストップ高。岡野バルブ製造、南海辰村建設、東京衡機、大丸エナウィン、アウンコンサルティングが買われた。
 
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