
前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数が強い動きを示したことを受け、リスク選好の流れを引き継いで始まった。半導体関連株への買いが顕著となり、日経平均の上げ幅は寄り後早々に300円を超え、3万8500円台まで上昇した。外国為替市場で1ドル=145円台まで円安方向に振れたことも追い風となった。自動車など輸出関連株の一角が買われた。
しかし、その後は戻り売り圧力が表面化し、上値の重い展開に。日本時間今晩に発表される5月の米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとのニーズもあり、積極的に上値を買い進む動きは見られなかった。ただ、個別物色意欲は活発で、値上がり銘柄数は1100を上回りプライム市場全体の70%を占めた。
節目の3万8500円を超えた場面では、利益確定目的の売りや戻り待ちの売りが出て、日経平均の上値を抑えた。日本時間の今晩には米国で5月の米消費者物価指数(CPI)が発表されることから、様子見姿勢も強かった。
東京株式市場は為替や米国株に加えアジア株が上昇していることも買い安心感に。直近1カ月に及ぶ高値ボックス圏相場を上に抜けそうな雰囲気だが、きのう、今日と日足が陰線となっている点が多少の気迷いを反映しているようだ。これは日米貿易協議の結果が出るまでアク抜けはしないかもしれないが、相場の示す方向性からはある程度良い結果を先取りしているようにも思われる。