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【大引け概況】


20日の日経平均株価は反発し、前日に比べ50円81銭(0.18%)高の2万8657円57銭で終えた。

 
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朝方は下げて始まり、164円安となる場面もあった。きょうは買い手控えムードが漂うなかも、日経平均は朝安後に切り返し高く引けた。前日の米国株市場では景気敏感株などが冴えず、NYダウが続落した。前日発表された英国のCPIが高水準で、米国でもインフレ警戒ムードが再燃する格好に。ただ、ナスダック総合株価指数がわずかながら高く引け、為替もドル高・円安に振れたことで、東京株式市場ではハイテクセクター中心に株価の下支え材料となった。
 
一方、前日の訪日外国人客数の発表を受け、インバウンド関連株に買われるものが目立った。前場取引時間中に、岸田首相が海外からの投資促進を促す策として、半導体などの分野でサプライチェーン確立の数値目標を掲げた「アクションプラン」を月内にも示すと伝わり、半導体関連株の一角などに買いを誘導し、全体指数の上昇に反映された。
 
20日午前に岸田文雄首相が海外からの投資促進策の一環として、半導体などの分野でサプライチェーン確立の数値目標を盛り込んだ「アクションプラン」を月内にも示すと伝わった。朝方に一時、3カ月ぶりの安値を付けた東エレクなど半導体関連に買いが入り、日経平均を押し上げた。「数値目標を盛り込むなら具体的な政策が出てくる、との期待が市場で高まった」との声があった。
 
19日発表の3月の英消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を上回った。米国でも物価高止まりが続くとの見方があり、欧米の金融引き締め長期化観測を背景に売りが出た。日経平均が18日に付けた年初来高値(2万8658円)を上回る場面では高値警戒感から個人投資家による利益確定の売りも相場の上値を抑えた。
 
米国では決算を発表したテスラが時間外で下落したが、これに対するネガティブな反応は限られた。本日の米国株が下げたとしてもテスラの影響が大きい場合には、弱材料はある程度織り込み済みとなる。国内は良くも悪くも手掛かり難であるため強く売る理由が乏しく、下振れリスクが大きく後退した。日経平均は今週18日に、終値ベースでは年初来高値を更新しているが、取引時間中の高値(28734.79円、3/9)には届いていない。下値不安が和らいだことで、こちらの高値も超えて週を終えることができるかに注目したい。
 

東証株価指数(TOPIX)は小幅に続落し、前日比0.65ポイント(0.03%)安の2039.73で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆2428億円、売買高は9億2255万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1027、値下がりは702、変わらずは106だった。
 
業種別株価指数(全33業種)ではパルプ・紙、小売業、電気機器などが上昇した。下落は鉱業、海運業、情報・通信業など。
 
個別では、東京エレクトロンが堅調、キーエンスが買われ、ソシオネクストも活況高となった。アドバンテストも買いが優勢だった。ファーストリテイリングが上昇し、1銘柄で日経平均を40円強押し上げた。京セラやTDK、キーエンス、日立製作所も高い。NOKが値上がり率トップとなり、ポピンズ、DDホールディングスが急騰した。イーグル工業、Hameeも値を飛ばした。竹内製作所、テラスカイの上げも目立っている。
 
半面、信越化とエムスリーが安く、中外薬と第一三共も下げた。レーザーテックが軟調な展開を強いられ、ソフトバンクグループ(SBG)も値を下げた。三菱商事、三井物産など総合商社株が安く、オリエンタルランドも冴えない。いちごが急落、RPAホールディングスも大幅安。Robot Home、ディップなども下落した。
 

 
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