朝方は、11日の米ナスダック総合指数の連日最高値更新を受け、半導体関連株を中心に買いが先行した。東エレクやアドテストといった半導体関連株が堅調に推移した点も上昇の支えとなった。
半面、企業業績の低調さなどを受けて上値追いに慎重な雰囲気も根強く、東証株価指数(TOPIX)は小幅に下落した。
11日の欧米株は全般に底堅く推移しており、「欧米市場では新型肺炎への不安はいくぶん後退した感じがある」とされる。ただ、この日はソフトバンクGが1銘柄だけで日経平均株価を100円以上押し上げており、「日経平均の値動きは、ソフトバンクG1銘柄だけでほぼ全て説明できる」状況。相場全体の地合いは小幅安で推移し続けた東証株価指数(TOPIX)に表れており、「地理的に中国と近い東京市場では、新型肺炎への警戒感はぬぐえない」ようだ。
日経平均は大引けにかけて上昇幅を180円あまりに広げる場面があったが、日中は上値の重さも目立った。新型肺炎の影響度合いが読みづらく、国内景気や企業業績の先行き不透明感が引き続き意識された。市場では「2万4000円を超えて買い上がるほどの強い材料はない」との見方が多い。
JPX日経インデックス400は小幅ながら3日続落した。終値は前営業日比14.18ポイント安の1万5407.04だった。TOPIXも3日続落し、0.72ポイント安の1718.92で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6061億円、売買高は13億9577万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は796と全体の4割未満にとどまった。値下がりは1275、変わらずは88銘柄だった。