前週末の米国株市場ではNYダウが140ドル超の上昇で過去最高値を更新したほか、ナスダック指数、S&P500指数も揃って最高値となり、この流れが日本株に波及した。
米長期金利の先高観を背景に銀行や保険などの金融株が相場上昇をけん引。前週末の米ハイテク株高の流れで東京市場でも半導体関連銘柄が買われた。ファナックやソフトバンクなどの値がさ株にも朝方から買いが広がった。
また、米国の減税実現に伴う景気拡大で米長期金利が上昇し、運用環境が改善するとの見方から、メガバンク株や保険株に国内機関投資家などの資金が流入した。
市場では「クリスマス休暇を控え前週までに利益確定売りを出した海外投資家が多く、売り手の少ないことが株価の大幅高につながった」との声が出ていた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6934億円。売買高は16億1363万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1291と、全体の約6割を占めた。値下がりは695、変わらずは68だった。
東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反発した。24.43ポイント高の1817.90と、1991年11月14日以来およそ26年1カ月ぶりの高値を付けた。JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反発。終値は231.13ポイント高の1万6101.98だった。
個別では、トヨタ自動車が大幅な上昇をみせたほか、ソフトバンクグループも堅調。りそなHDやコンコルディ、MS&ADなどが大幅高。SUMCO、東京エレクトロンなども買い優勢だった。岡谷電機産業が一時ストップ高に買われ、ソースネクスト、タムラ製作所、モリテック スチールなども値を飛ばした。ダイキンやコマツ、日立、三菱電が大引けにかけて一段高となった。
半面、鹿島や清水建、大成建が大幅に下落した。KDDIも下げた。SBIホールディングス、SGホールディングスが利益確定売りに安く、神戸物産、クミアイ化学工業が大幅安、ジャパンディスプレイ、マーキュリアインベストメントなども大幅下落した。千趣会も値を下げた。
東証2部株価指数は前週末比11.94ポイント安の7172.98ポイントと続落した。
値上がり銘柄数は241、値下がり銘柄数は224となった。
個別では、価値開発、中央ビルト工業、神島化学工業、ジオスターなど6銘柄が年初来安値を更新した。東芝、リミックスポイント、ハリマ共和物産、サンコーは売られた。
半面、アルトナー、第一カッター興業、E・Jホールディングス、カンロなど36銘柄が年初来高値を更新した。朝日インテク、カワタ、三光合成、杉村倉庫、ニッセイ、パシフィックネットは買われた。