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【大引け概況】
10日の日経平均株価は続伸し、前日比110円70銭高の2万3850円57銭で終えた。
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中東の地政学リスクに対する警戒感が和らぎ、運用リスクを取りやすくなった投資家の買いが続いた。
前日の米株式相場の上昇や外国為替市場での円安・ドル高も支えに堅調さを保った。
 
電子部品など輸出関連株を中心に買い戻しが入った。ただ、3連休を控えた週末とあって持ち高整理の売りも出やすかったが、積極的に上値を追う雰囲気はうかがえず、午後は取引が細った。
年初から波乱のスタートとなった金融・資本市場が足元で落ち着きの兆しを見せるなか、設備投資関連や半導体関連など業績の底入れ・回復期待のある銘柄を選別する動きがみられた。ただ、9日に2020年8月期の通期業績予想を下方修正したファストリに売りが膨らみ、相場全体の重荷になった。
 
市場では「米国とイランの対立激化に対する懸念は急速に後退したが、新たに株式を買う材料が出てきたわけではない」との指摘があった。
「下値では押し目買いが入り、円に近付くと売りが出てくるのが確認できた。上にも下にも行きづらい感じだが、これからは米日決算に関心が移ってくる」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前日比62.81ポイント高の1万5518.71だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、6.11ポイント高の1735.16で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆1678億円。売買高は10億9160万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は977、値下がりは1076、変わらずは107銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(全33業種)は、電気機器、その他製品、小売業などが上昇し、輸送用機器、銀行業、空運業は下落した。
 
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)や任天堂、ソニーが上昇。東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連株が高い。中国向け受注の底打ち期待で安川電機が買われたほか、ファナックやツガミなど設備投資関連株もしっかり。バンナムHD、ファミマが上昇した。自社株買いを発表した島忠が急伸したほか、中国の武漢市で発生した原因不明の肺炎に絡み大幸薬品が思惑買いで値を飛ばした。
 
半面、ファーストリテイリングやキーエンス、日立製作所が安く、KDDIや信越化学工業、三菱商事が値を下げた。ホンダやデンソー、ブリヂストン、京セラも安い。

東証2部株価指数は前日比43.18ポイント高の7373.33ポイントと続伸した。
出来高1億0270万株。値上がり銘柄数は237、値下がり銘柄数は194となった。
 
個別では、Abalance、インスペックがストップ高。川本産業は一時ストップ高と値を飛ばした。KHC、三井住建道路、金下建設、サンテック、アスモなど24銘柄は昨年来高値を更新。互応化学工業、ぷらっとホーム、テクノフレックス、カーチスホールディングス、JMACSが買われた。
 
一方、小島鉄工所が昨年来安値を更新。フリージア・マクロス、日建工学、ツインバード工業、恵和、技研ホールディングスが売られた。
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