前日の米株式市場が下落したほか、ウクライナにあるザポロジエ原子力発電所でロシア軍の攻撃を受け火災が発生した、との報道が流れたことから嫌気売りが膨らんだ。ウクライナ情勢の先行き不透明感が警戒され、リスク回避姿勢が強まるなか、日経平均株価は一時800円を超える下落となった。ただ、その後、火災は鎮火されたされたこともあり、売り一巡後はやや値を戻したが、戻りは鈍かった。今晩の米2月雇用統計の発表を控え、買い手控え気分も強まった。
その後に被害を受けたのは原発の基幹設備ではないと伝わったものの、ウクライナ情勢の警戒度が一段引き上がったとの認識が広がった。
今後のウクライナとロシアの停戦交渉が難航するとの見方が投資家心理を弱気に傾けた。自動車株をはじめとした輸出関連株を中心に幅広い銘柄に売りが出た。
節目の2万6000円を下回った水準では売り方の買い戻しが入った。ロシア軍の攻撃によって原発で発生していた火災が鎮火したと午後に伝わったことなどが支えとなった。
東証株価指数(TOPIX)は大幅反落し、前日比36.86ポイント(1.96%)安の1844.94で終えた。JPX日経インデックス400も大幅に反落した。
東証1部の売買代金は概算で3兆6277億円。売買高は15億2925万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1929と、全体の9割近くを占めた。値上がりは210銘柄、変わらずは41銘柄だった。