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【大引け概況】
12日の日経平均株価は小幅に続伸し、前週末比25円31銭高の2万8164円34銭で引けた。
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 1990年8月8日以来およそ30年5カ月ぶりの高値を更新した。
 
前日の欧米株市場が総じて軟調で利益確定の売りが先行する形で始まった。米国株市場では、トランプ米大統領が暴動を扇動したとして大統領を罷免しようとする動きが出ており、政局不安が嫌気されている。ナスダック市場の下落圧力が強く、東京株式市場もその影響を受けた。前週後半の2日間で日経平均は1000円を超える上昇をみせ、2万8000円台を回復していたこともあり、高値警戒感も意識されていた。
 
ただ、下値では押し目買い意欲が旺盛で前場中ごろにプラス転換、上値は重かったものの後場も売り物をこなし、結局日経平均は前週末終値を上回って着地した。
日本の取引時間中に米株価指数先物が堅調に推移したことも相場を支えた。
 
一方、菅義偉首相が関西3府県(大阪、京都、兵庫)にも緊急事態宣言の対象を拡大すると表明するなど懸念材料は多い。日経平均は7日と8日の2営業日で1000円を超える急上昇で記録的な高値となっており利益確定売りも出て上値は重かった。
 
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前週末比26.31ポイント高の1万6850.49だった。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、3.00ポイント高の1857.94で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆8947億円。売買高は13億3547万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1076と、全体の約5割を占めた。値下がりは1038銘柄、変わらずは72銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では電気・ガス業、石油・石炭製品、空運業などが上昇。下落はパルプ・紙、証券・商品先物取引業、サービス業など
 
個別銘柄では、東電HDが9%高。リウマチ薬が新型コロナウイルスの治療に有効だと伝わった中外薬も大幅高だった。エーザイ、武田、塩野義が高かった。ソニー、日本電産、信越化、東エレク、SUMCO、ルネサス、ENEOSも買われた。東電力HDが値を飛ばし、関西電、ソフトバンクG、三菱UFJ、ANAも値を上げた。
 
一方、川崎汽、商船三井が売られた。デンソー、トヨタ、ホンダ、日野自も安かった。キーエンスは小幅安。エムスリー、NTT、野村、ファーストリテ、王子HD、大王紙が値を下げた。
 
 
東証2部株価指数は前週末比91.78ポイント高の6837.79ポイントと4日続伸した。
出来高2億6459万株。値上がり銘柄数は243、値下がり銘柄数は181となった。
 
個別では、加地テックがストップ高。鉄人化計画、篠崎屋、図研エルミックは一時ストップ高と値を飛ばした。ブルドックソース、石井食品、アサヒ衛陶、日本精鉱、JFEコンテイナーなど12銘柄は昨年来高値を更新。那須電機鉄工、トーヨーアサノ、浜井産業、アルプス物流、タカトリが買われた。
 
一方、天昇電気工業、グローバルダイニング、中国工業、ジー・スリーホールディングス、パレモ・ホールディングスが売られた。
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