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【大引け概況】


20日の日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比568円58銭高の3万7723円91銭だった。

 
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前日の米株式市場で、NYダウは522ドル高と3日ぶりに反発し最高値を更新。景気敏感株に加え、半導体株が買われナスダック指数も急反発した。米株高を受け、日経平均株価も値を上げてスタートし、上昇幅は一時800円を超え3万8000円台に迫る場面があった。
日銀は正午前に、金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定したことを発表した。予想通りの結果だったこともあり、市場の反応は限定的だった。ただ、明日からの3連休を前に引けにかけては持ち高調整の売りで伸び悩んだ。半導体や電子部品、銀行、商社株などが買われた。
 
米連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げが今後の米景気を支えるとの見方から前日の欧米株式相場が上昇し、運用リスクを取りやすくなった海外投資家の買いが日本株にも入った。日銀が20日まで開いた金融政策決定会合の結果は現状維持でほぼ無風だったが、大引け後に控える植田和男総裁の会見での発言内容を見極めたいとのムードもあり、後場は上げ幅を縮小した。
 
FRBが18日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の大幅利下げを決めたことで19日の米株式市場では半導体関連を中心に幅広い銘柄へ見直し買いが優勢だった。ダウ工業株30種平均は最高値を更新し、ドイツなど欧州の株式指数も上昇したことから日本株の買いを後押しした。日経平均の上げ幅は800円を超えて、3万8000円台に接近する場面もあった。東エレクはじめ半導体関連などに買いが集まった。
 
正午前に日銀が発表した金融政策決定会合の結果は現状維持となり、特にサプライズもなかったことから後場も株買いが継続した。もっとも、現状維持は事前の市場予想通りで海外勢の一部は前場に先回りした買いを入れていたため、後場の終盤にかけては利益確定売りで伸び悩んだ。「植田総裁の会見での発言内容で円相場が上下に振れる可能性もあり、様子見ムードが広がりやすかった」との声もあった。
 
一方、メガバンク株などが一段高となったことで東証株価指数(TOPIX)は後場に上げ幅を拡大した。終値は前日比25.48ポイント(0.97%)高の2642.35と3日続伸した。JPXプライム150指数も3日続伸し、12.98ポイント(1.11%)高の1185.92で終えた。

来週は週末に自民党総裁選を控えているだけに、報道に左右される展開が想定される。現状では、石破茂元幹事長が高市早苗経済安全保障担当相に絞られつつあるようだ。石破氏が勝利した場合には株安・円高、高市氏が勝利した場合は株高・円安になるとの見立てが多く、アベノミクス路線を踏襲するのか、それとも決別するのかが最大の争点になりそうだ。
 
東証プライムの売買代金は概算で5兆9244億円、売買高は23億5357万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1077、値下がりは504、横ばいは63だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、非鉄金属、電気機器などが上昇。電気・ガス業、陸運業、海運業などが下落した。
 
銘柄では、東京エレクトロンのほか、ソシオネクスト、レーザーテック、ルネサスエレクトロニクス、アドバンテストなど半導体株の多くが買われた。村田製作所、太陽誘電、ニデックもしっかり。三菱商事、三井物産が値を上げ、トヨタ自動車も上昇した。
三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、東京海上ホールディングスが堅調。また、黒鉛電極の販売価格引き上げ発表を受けて、レゾナック・ホールディングスが買われたほか、東海カーボンにも思惑的な買いが向かった。このほか、川崎重工、古河電工、フジクラ、SUMCO、電通グループなどが上昇した。
 
半面、日本郵船や商船三井が安く、さくらインターネットやサンリオが軟調。SCREENホールディングスが下落した。三井不動産やセブン&アイ・ホールディングス、オリックスが値を下げた。京成電鉄、小田急電鉄、東武鉄道など私鉄株が総じて軟調だったほか、イオン、丸井グループ、ZOZOなど小売関連も安い。このほか、清水建設、大成建設、住友ファーマ、協和キリンなどが下落した。
 

 
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