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【大引け概況】
10日の日経平均株価は反発し、前日比373円65銭(1.25%)高の3万0381円84銭で終えた。

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前日のNYダウが米景気の先行きを警戒する売りに押され151ドル安となった。ただ、東京市場は買い意欲が強く、日経平均株価は反発した。先物のSQ(特別清算指数)に絡む買いも流入した様子だ。日経平均株価は2月16日の年初来高値(3万467円)を視野に入れる展開となり、高値引けで取引を終えた。TOPIXは年初来高値を更新した。半導体関連株が高く、化学、建設、海運など景気敏感株が上昇した。
 

自民党総裁選への立候補の表明が続き、10日は河野太郎規制改革相が出馬表明する見通し。「菅義偉首相の出馬見送りが明らかになった前週末以降、日本の政治の閉塞感が打破されるとの期待が高まっており、出遅れていた株価の修正が一気に進んでいる」との指摘があった。

前日に米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇したことなどを支えに、値がさの半導体関連株が大幅高となった。東京エレクとアドテストの2銘柄で日経平均を120円近く押し上げた。

前日に急落して市場関係者に不安を与えた香港ハンセン指数が、きょう午前に大幅に反発したのを確認すると、日経平均は上昇に拍車がかかった。しかし、2月に付けた年初来高値(3万0467円)が視野に入ると、高値警戒感から利益確定売りが出て午後は伸び悩んだ。

東証株価指数(TOPIX)は反発し、26.72ポイント高の2091.65と年初来高値を更新した。JPX日経インデックス400も反発して最高値を更新した。

東証1部の売買代金は概算で3兆9283億円と、およそ3カ月半ぶりの高水準だった。

株価指数先物・オプション9月物のSQ算出に伴う売買の影響で膨らんだ。売買高は14億8600万株だった。

東証1部の値上がり銘柄数は1923と、全体の約9割を占めた。値下がりは222銘柄、変わらずは44銘柄だった。

業種別株価指数(33業種)では、建設業、電気機器、精密機器は上昇。医薬品、電気・ガス業、空運業は下落。

株式公開買い付け)を発表したしんsは制限値幅の上限(ストップ高)水準で引けた。ソフトバンクグループやファーストリテイリング、ソニーグループが高く、レーザーテックや東京エレクトロン、アドバンテストが値を上げた。日本郵船や商船三井など海運株もしっかり。レノバが大幅高となり、HENNGEやスノーピークが急伸した。


半面、エーザイや武田薬品工業、中外製薬が安く、京セラやコマツが値を下げた。東京電力ホールディングスや中国電力が値を下げた。ネクソンやZホールディングスが下落した。

東証2部指数は前日比56.21ポイント高の7811.00ポイントと反発。

出来高は1億3322万株。値上がり銘柄数は267、値下がり銘柄数は133となった。


個別では日本鋳造が一時ストップ高と値を飛ばした。ダイショー、バイク王&カンパニー、神島化学工業、川口化学工業、ダイトーケミックスなど17銘柄は年初来高値を更新。高田工業所、オプティマスグループ、ウイルコホールディングス、日本製罐、Abalance<3856>は値上がり率上位に買われた。

一方、広島電鉄が年初来安値を更新。光陽社、ゼット、森尾電機、アゼアス、イムラ封筒は値下がり率上位に売られた。


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