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【大引け概況】

7日の日経平均株価は反落し、前日比196円21銭(0.71%)安の2万7430円30銭で終えた。
 
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7月19日以来およそ1カ月半ぶりの安値水準。米国の積極的な金融引き締めが改めて意識され、運用リスクを回避する売りが優勢だった。週末に特別清算指数(SQ)算出を控えた思惑的な売りも出て、下げ幅は一時350円を超えた。
 
前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数が揃って下落したことを受け、主力株をはじめ広範囲に売り優勢の展開となった。
前日の米国株市場では8月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数が事前予想に反して上昇、FRBによる金融引き締め長期化を警戒する動きを誘発した。
米長期金利の上昇を受け、外国為替市場では急速なドル買い・円売りが進行、一時1ドル=144円台まで円安に振れたが、輸出セクターの一角は買われたものの、円安を好感する動きは極めて限定的だったといえる。あすに予定されるECB理事会の結果発表とラガルドECB総裁の記者会見などを前に、全般は買い手控えムードが強かった。ただ、取引終盤は値ごろ感からの押し目買いや買い戻しが観測され、日経平均は下げ渋った。
 
東京株式市場でも高PER(株価収益率)のグロース(成長)株や景気敏感株など幅広い銘柄に売りが出た。
 
週末にSQ算出を控えるなか、プットオプション(売る権利)の売り手がヘッジ目的で株価指数先物に売りを出し、日経平均の下げにつながったとの見方もあった。日本時間7日の米株価指数先物が軟調に推移したのも重荷だった。
 
外国為替市場では円相場が1ドル=144円台に下落する場面があった。輸出採算の改善期待から自動車株に買いが入る一方、輸入物価の上昇が景気に与える影響が警戒されて物色の範囲は限られた。
 
市場からは「外国人投資は総じて慎重姿勢だが、短期マネーは売りに傾いている。米金利上昇への警戒感は根強く、方向性として下を見ている向きが多い」との声が聞かれた。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は6日続落し、終値は前日比10.93ポイント(0.57%)安の1915.65で終えた。6日続落は2021年9月下旬〜10月上旬に9日続落して以来。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆7522億円。売買高は11億1504万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1369と、全体の7割を超えた。値上がりは432銘柄、変わらずは36銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業が大幅安。鉱業や石油・石炭製品、水産・農林業も下落した。一方、保険業や不動産業は上昇。
 
個別では、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が下落、売買代金トップとなった日本郵船や商船三井、川崎汽なども大きく売り込まれる展開。ソフトバンクグループ、ソニーグループ、信越化学工業、日本電産、リクルート、エムスリー、楽天グループなども安い。PHCホールディングス、くら寿司が急落したほか、ファーマフーズ、Sansanも大幅安。シャープ、アイスタイルなども下落した。出光興産、INPEXも売られた。
 
半面、ファーストリテイリング、任天堂が買い優勢、SMCも上昇した。三越伊勢丹や高島屋、NTTもしっかり。東京海上ホールディングスが高く、SUBARUや三菱自、マツダが高い。ウェルネットが急伸、力の源ホールディングス、プレミアグループなども上値を追った。新日本科学、FOOD & LIFE COMPANIESも高い。
 
 
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