
終値で4万8000円台に乗せたのは史上初。終値は最高値を更新したものの、プライム市場の値上がり銘柄数は全体の57%にとどまった。
前日の米ハイテク株高を背景に、ソフトバンクグループ(SBG)が大幅高となり、日経平均を押し上げた。
前日の米株式市場では、ナスダック総合株価指数が最高値を更新したほか、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は3%を超えて上昇し、最高値を更新した。米起業家のイーロン・マスク氏のAI開発会社が200億ドルを調達し、エヌビディア<NVDA>の半導体の購入に充てる予定だと報じられ、ハイテク株を選好する姿勢が強まり、この流れを受け、東京株式市場でも朝方から半導体関連銘柄を中心に買いが先行。SBGは大幅高となり、株式分割考慮ベースの上場来高値を更新。1銘柄で日経平均を470円程度押し上げた。
値がさハイテク株が集中して物色された一方、自動車株は軟調に推移。防衛関連の一角には利益確定目的の売りが出た。
大引けにかけて外国為替市場で円相場が1ドル=153円台に下落すると、日経平均は一段高となった。市場関係者は「日米ともに市場はやや楽観的になりすぎている感じは否めない。日本株の先高観は変わらないものの、急ピッチで上昇してきたので、いつ調整が入ってもおかしくはない」と指摘した。
さて、東京株式市場はかなり日経平均偏重の上げになったとはいえトピックスも5連騰で高値を更新しておりまだまだ強気の展開が続いている。円安トレンド継続、米ハイテク株高と外部環境も申し分ない。PER19倍が目前に迫り割高感はあるが、今は買いが買いを呼ぶ完全な需給相場で、これを崩す条件はいまだに見えていない状況だ。秋相場での日経平均の5万円は現実味を増しつつある。