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【大引け概況】
11日の日経平均株価は続伸し、前日比171円02銭高の2万3406円49銭と、きょうの高値圏で終えた。
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米株安を受けて東京株式市場も朝は売り物に押され気味だったが、売りが一巡するとプラスに転じる銘柄が増えた。10日の米国株急落で「海外投資家の買いはあまり入っていなかった」とみられるが、投資余力のある個人投資家が割安感のある銘柄を個別に買う動きが終日続き、幅広い業種が値上がりした。
国内の経済活動再開の期待が強まり、新型コロナウイルス感染拡大の影響が強かった内需株を中心に買いが広がった。
 
東京都が10日、新型コロナ感染状況の警戒レベルを最上位から1段階引き下げた。都が23区内の飲食店などの営業時間を延ばしたほか、政府が旅行需要喚起策「Go To トラベル」の対象に東京都を加える方針を決め、国内景気の持ち直しにつながるとの見方が投資家心理を上向かせた。
 
日本時間11日の米株価指数先物がきょうの米株式相場の反発を見込んで一段高となると、日経平均も上げ幅を拡大した。
 
ただ、市場では株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出に絡んだ買いや、9月末の配当取りに向けた買いが入ったとの声も聞かれた。
海外勢の動きが鈍かったことから、出来高や売買代金は膨らまなかった。東証1部の売買代金は2兆円を超えたが、この日はデリバティブ取引の清算に関連した売買が6000億円程度あったとみられ、実質的な商いは2兆円前後と活況にはほど遠い水準。日経平均も2万3400円台で頭打ちとなった。
 
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前日比104.85ポイント高の1万4788.20だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、11.78ポイント高の1636.64で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆5640億円。株価指数先物・オプション9月物のSQ算出に伴う売買の影響で膨らんだ。売買高は12億9776万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1601と、全体の7割を超えた。値下がりは480銘柄、変わらずは92銘柄だった。
 
 
業種別株価指数は、海運業、その他金融業、陸運業、精密機器が上昇率上位となった。下落は鉱業、輸送用機器など。
 
個別では、JR東日本やJR東海、高島屋や三越伊勢丹などが買われた。ソフトバンクG、ファーストリテが堅調で、楽天は大幅高。アサヒ、リクルートHDが続伸し、ANAHDやJAL、オリックスも上昇。第一三共、テルモが買われた。任天堂が締まり、トヨタが底堅く、日本電産、郵船や商船三井も上昇した。
 
半面、ソニーが甘く、ファナックが軟調で、日産自やスズキが売られた。国際帝石は反落した。エムスリー、KDDI、NTTドコモ、積ハウス、鹿島、東京建物なども下げた。
 
東証2部株価指数は前日比9.83ポイント高の6373.98ポイントと続伸した。
出来高1億3237万株。値上がり銘柄数は222、値下がり銘柄数は179となった。
 
個別では日本鋳造、アマテイがストップ高。大和自動車交通は一時ストップ高と値を飛ばした。アヲハタ、サトウ食品、日本パワーファスニング、ジーエルサイエンスなど6銘柄は年初来高値を更新。鶴弥、アサヒ衛陶、神島化学工業、ウェルス・マネジメント、DNAチップ研究所が買われた。
 
一方、クシムがストップ安。ラピーヌは年初来安値を更新。ギグワークス、価値開発、インタートレード、ストリーム、ウエスコホールディングスが売られた。
 
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