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【大引け概況】


27日の日経平均株価は続伸し、終値は前日比903円93銭(2.32%)高の3万9829円56銭とこの日の高値で終えた。終値で3万9000円を上回るのは7月31日以来およそ2カ月ぶり。

 
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前日の米株式市場が上昇した流れを受け、日経平均株価も値を上げスタートし3万9000円台を回復した。しかし、その後は伸び悩み前場は小幅高で取引を終えた。
ただ、後場に入ってから日経平均株価の上昇幅は急拡大。
午後1時から投開票が始まった自民党総裁選では、高市早苗経済安全保障相と石破茂元幹事長が決選投票に進出した。第1回投票で最多得票となった高市氏は低金利政策の維持と積極財政を主張していることから、為替相場では1ドル=146円台に円安が進行し、株式市場でも買いが膨らんだ。高市氏が新総裁に就任する可能性が意識され、金利低下・円安に伴う「高市トレード」も活発となり、日経平均を押し上げた。  
自民党総裁選の決選投票の結果が判明するのは午後3時以降だが、日経平均株価の上昇幅は900円を超える高値引けとなり、7月中旬以来、約2カ月ぶりの水準に上昇した。半導体関連株や重工株などが高く、銀行株は安い。今日は9月末の配当権利落ち日で、日経平均株価を260円程度下押している。
 
外国為替市場の円相場が1ドル=146円台まで下落し、円安進行に歩調を合わせる形で海外投機筋とみられる日経平均先物への買いが入った。トヨタやファナックなど輸出関連株も一段高となった。自民党総裁選の投開票では、1回目の投票で高市早苗経済安全保障相が1位、石破茂元幹事長が2位となった。新総裁は2人の決選投票を経て、取引終了後に選出される見通しだが、市場では「高市氏が勝利した場合の金融緩和路線や政策などをいったん織り込みにいっている」との声が聞かれた。
 
26日の欧米株式市場は米経済のソフトランディング(軟着陸)観測の高まりや、中国の追加の景気刺激策への期待を背景に総じて上昇し、投資家心理を支えた。前日に米半導体株が大幅に上昇した流れを引き継ぎ、東京市場でも値がさの東京エレクトロンやレーザーテクなど半導体関連の一角に買いが先行した。
 
 
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は19.82ポイント(0.73%)高の2740.94だった。JPXプライム150指数は続伸し、17.51ポイント(1.43%)高の1244.07で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で5兆6354億円、売買高は22億4955万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は642。値下がりは928、横ばいは31だった。
 
個別銘柄では、資生堂、安川電機、ファナック、ダイキン、SMCなど中国関連銘柄の一角が買われたほか、米ハイテック株の上昇を受けて、レーザーテックや東京エレクトロン、ディスコ、アドバンテストなど半導体株の一角が高く、ソフトバンクグループやファーストリテイリングがしっかり。三菱重工業や川崎重工業、IHIが買い人気を集めた。東京電力ホールディングスや三菱商事も堅調だった。このほか、荏原製作所、住友鉱山、オムロン、レゾナックHDなどが買われた。
 
一方、原油価格下落を受けてENEOSホールディングス、INPEXが下落したほか、自民党総裁選に対する思惑で10年債利回りが0.8%まで低下したことで、三井住友トラストHD、りそなHD、三井住友FG、コンコルディアFG、みずほFG、MS&AD、野村HDなど金融株が総じて売られた。このほか、大成建設、大林組、ニチレイ、ニデック、日本郵船、伊藤忠商事、KDDI、日本製鉄が値を下げた。


 
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