米連邦準備理事会(FRB)が大手銀の資本規制の緩和措置終了を発表し19日のNYダウ工業株30種平均が下落。米長期金利の上昇持続懸念に加え、前週末に日銀が日経平均連動型ETFの買い入れをやめると発表した余波はこの日も継続した。
日経平均の値動きへの寄与度が大きく、割高感が強かった値がさ株の一角で値下がりが目立った。
また、ルネサスエレクトロニクスの工場火災による半導体不足を警戒した完成車メーカーや自動車部品など関連株下落も重荷になった。
日経平均の下げ幅は一時700円に近づいた。FRBは19日、「補完的レバレッジ比率(SLR)」と呼ばれる規制の一時的な緩和措置を予定通り3月で終了すると発表した。FRBの金融緩和策の出口に向けた動きの一環ではないかとの思惑や、米長期金利の上昇に一服感が見えないことが重なり、国内市場ではグロース(成長)株に対する売りが目立った。
日銀のETF買い入れ方法変更や、東京五輪・パラリンピックでの海外からの一般観客受け入れ断念も下押し材料となった。
市場では「日経平均株価は採用銘柄のなかでも株価の高い銘柄が下げた影響を大きく受けた。東証1部の騰落銘柄数をみると、値上がり銘柄数は900超あり、当面は個別株物色での対応となりそう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は10営業日ぶりに反落し、終値は前週末比219.27ポイント安の1万7911.16だった。東証株価指数(TOPIX)も10日ぶりに反落し、22.03ポイント安の1990.18で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆338億円。売買高は13億8426万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1190、値上がりは908、変わらずは97だった。