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【大引け概況】


11日の日経平均株価は小幅に続伸し、終値は前日比96円63銭高の3万9134円79銭だった。

 
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前日の米国株市場でハイテク株が買われナスダック総合株価指数とS&P500指数がいずれも史上最高値を更新したことを受け、朝方はリスク選好の地合いとなった。ただ、日経平均は一時300円近い上昇を示す場面もあったが、朝方の買いが一巡するとその後は次第に上げ幅を縮小し、後場終盤には一段と上値が重くなった。FOMCの結果と週末の日銀金融政策決定会合を控え、積極的な買いは続かなかった。
 
前日の米ハイテク株高の流れを受け、東京株式市場でも東エレクやアドテストなど半導体関連の一角が上昇して相場を押し上げた。もっとも、日米の金融政策に対する様子見ムードが広がるなかで買い一巡後は上値の重さが目立った。
 
14日の株価指数先物・オプション6月物の特別清算指数(SQ)算出に絡んだ海外短期筋の思惑的な買いを巻き込んで日経平均は前場に300円近く上昇する場面があった。しかし、その後は上値追いの展開とはならず、大引けにかけて上げ幅を縮小した。米連邦公開市場委員会(FOMC)で米利下げ開始時期を見極めようとする投資家が多いほか、日銀の金融政策決定会合では一段の政策修正への思惑が強い。重要イベントを前に積極的な売買を手控える投資家は増えている。
 
東エレクとアドテストの2銘柄で日経平均を100円近く押し上げた。東証プライム市場では値下がり銘柄数が値上がりを上回り、特定少数の銘柄が指数を押し上げた。下落ではTDKや村田製といった電子部品関連の軟調さが目立った。
米アップルは10日、自社開発の人工知能(AI)を発表した。今後発売されるスマートフォンなどにはAI機能が強化されて販売価格の上昇が予想されるが、高価格のスマホがどこまで消費者の支持を得られるか慎重な見方が意識されて関連銘柄の売りを促した。アップルが「チャットGPT」を手掛ける米オープンAIと提携したことに対して、米起業家イーロン・マスク氏が批判するといった動きも意識された。午前は上昇した川崎汽など海運株が午後に急落したことも投資家心理の重荷となった。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は5.69ポイント(0.20%)安の2776.80だった。JPXプライム150指数は4営業日ぶりに反落し、0.72ポイント(0.06%)安の1222.28で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆5422億円、売買高は13億7719万株と連日で薄商いだった。東証プライムの値上がり銘柄数は557、値下がりは1019、横ばいは70だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は機械、精密機器、非鉄金属などが上昇。海運業、証券・商品先物取引業、空運業などが下落した。
 
個別では、売買代金上位3傑に入ったディスコや東京エレクトロンが高いほか、TOWAも上昇、日本マイクロニクスが大きく買われた。アドバンテストも買いが優勢だった。三菱重工業、ファーストリテイリングがしっかり。中外薬、テルモ、キッコマンが上昇した。ファーマフーズがストップ高に買われたほか、良品計画も物色人気に。K&Oエナジーグループ、東京計器も値を飛ばした。
 
半面、きょうも断トツの売買代金をこなしたレーザーテックが安く、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも冴えない。ソフトバンクグループ(SBG)、NTTデータ、コナミGが下落した。川崎汽船、商船三井なども後場安くなった。また、東京電力ホールディングスが値を下げ、ビューティガレージは急落、ミガロホールディングスも大きく利食われた。アルトナーが大幅安となり、安田倉庫も利益確定売りを浴びた。大和証券グループ本社も下落した。



 
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