前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数など主要株価指数が揃って大きく上昇し、リスク回避ムードが後退した。ウクライナ情勢は、ロシアが軍隊を一部撤収することを発表し、軍事侵攻への懸念が和らいだとの見方が広がり、市場のセンチメントが改善した。
米国株市場でハイテク株が買い戻された流れを受け、東京株式市場でも半導体関連などが大きくリバウンドに転じ全体相場を牽引。また、海運株にも買いが集中した。
原油市況が大幅反落したことで企業収益にプラスの思惑を与えたが、資源関連株の一角には利益確定の売りが波及した。
半導体関連については「業績期待が高く、リスク回避ムードが後退した局面では買いの対象になりやすい」という声が出ていた。ニューヨーク原油先物相場の下落を受けて資源関連には売りが出た。
日経平均は午後に入って上げ幅を600円超に広げる場面があった。ただ、米金融政策や地政学リスクなどを巡る警戒感を払拭するのは難しく、きょうの上昇も短期筋による買い戻しが主導したという見方が多かった。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比304.48ポイント高の1万7534.84だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、31.93ポイント高の1946.63で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8246億円。売買高は11億5578万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1792と、全体の約8割を占めた。値下がりは320、変わらずは70銘柄だった。