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【大引け概況】
30日の日経平均株価は反落し、前営業日比241円34銭安の2万8812円63銭で終えた。
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前日の米株式市場は、NYダウは239ドル高と反発。好調な経済指標に加え、バイデン米大統領の施政方針演説などが好感された。
ただ、東京株式市場は軟調にスタート。GWの連休中で買いは限定的で、利益確定売りでいったんポジションを閉じる動きが強まった。後場に入ってからは下げ幅が拡大した。
主力ハイテク株などに値を下げる動きが目立った。値がさ株の一角が決算発表を受けて利益確定売りに押され、指数を押し下げた。
 
28日に発表した今期業績見通しが市場の期待に届かず、ソニーGやTDKなどの値がさ株に売りが目立った。東エレクなど決算発表を控えた銘柄にも連想売りが出た。景気指標がさえずに、中国株や香港株が大幅に下落したのも投資家心理を下向かせた。
 
午後には大型連休中のイベントリスクを意識した持ち高調整の売りも加わり、下げ幅は一時300円に接近した。
「米株式相場が堅調でも、最近は日本株が売られる展開が少なくない。最高値圏で推移する米株式相場が大型連休中に一時的にでも調整すれば、日本株は一段安が免れないとの警戒感が持ち高調整の売りにつながった」との指摘があった。
 
都内で確認された新型コロナウイルスの新規感染者数が29日に1000人を超えるなど、国内で感染拡大傾向が続いているのも重荷になったようだ。緊急事態宣言の発出後もそれほど人出が減っていないとの報道もあり、感染動向の先行きを懸念する声は多い。
 
JPX日経インデックス400は反落。終値は前営業日比100.17ポイント安の1万7101.14だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、10.82ポイント安の1898.24で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆1104億円と、3月29日(3兆7153億円)以来およそ1カ月ぶりに3兆円を超えた。売買高は13億5010万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1146、値上がりは928、変わらずは117銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は輸送用機器、ゴム製品、ガラス・土石製品、機械などが下落した。上昇は海運業、鉄鋼業、陸運業など。

個別銘柄では、28日に決算を発表したソニーグループは今期業績予想が予想に達しなかったことが嫌気され大幅安となった。ソフトバンクグループやファーストリテイリング、トヨタ自動車も安い。日本電産や東京エレクトロン、村田製作所といった主力ハイテク株も値を下げた。エムスリーやダイキン工業も軟調だった。Zホールディングスが急落した。
 
半面、今期業績予想の増額修正を発表したサイバーエージェントが急伸し、決算発表銘柄ではキーエンスや日立、富士通が大きく上昇。任天堂、日立金属、日本郵船、商船三井、三井物産、三菱商事が買われた。
 
東証2部株価指数は前営業日比19.74ポイント高の7453.80ポイントと3日ぶり反発。
値上がり銘柄数は199、値下がり銘柄数は215となった。
 
個別では、フジオーゼックスがストップ高。東京ボード工業は一時ストップ高と値を飛ばした。三井金属エンジニアリング、富士古河E&C、アートスパークホールディングス、スーパーバッグ、日本坩堝など15銘柄は年初来高値を更新。エリアリンク、ジー・スリーホールディングス、三精テクノロジーズ、ASTI、アオイ電子が買われた。
 
一方、土屋ホールディングス、YE DIGITAL、プレミアムウォーターホールディングス、ストリーム、アールエイジなど16銘柄が年初来安値を更新。セブン工業、東京衡機、省電舎ホールディングス、インスペック、パシフィックネットが売られた。
 
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