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【大引け概況】


5日の日経平均株価は3日続伸し、前週末比693円21銭(2.20%)高の3万2217円43銭で終えた。上げ幅は今年最大。
 
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3万2000円台を回復するのは1990年7月以来およそ33年ぶりで、連日でバブル経済崩壊後の高値を付けた。前週末の米株急伸を受けて投資家のリスク選好が強まり、幅広い銘柄に買いが入った。
 
きょうの東京株式市場はリスクオン一色の地合いとなり、日経平均は大幅高で始まった後も、ジリジリと水準を切り上げる展開となった。
前週末の米国株市場でNYダウが今年最大の上げ幅を記録したことを受け、東京市場でも先物主導で全体指数が押し上げられる展開に。米国では債務上限問題が解決し、発表された5月の米雇用統計が、インフレの鈍化を示す内容であったことなどが好感された。そうしたなかも米長期金利は上昇しており、外国為替市場では日米金利差を背景に円安が進行、輸出セクター中心に追い風となった。日経平均は3万2000円台を大きく上回り、この日の高値で引けている。
 
米債務上限問題を巡る懸念の払拭などを支援材料に、東京株式市場では海外勢とみられる株価指数先物への買いが朝方から断続的に入り、現物株にも波及した。日経平均は大引けにかけて上げ幅を拡大し、この日の高値で引けた。外国為替市場では1ドル=140円台まで円安・ドル高が進み、輸出採算が改善するとの見方から自動車や機械株などに買いが目立った。
 
ファストリなどの主力株が大きく上昇し、相場を押し上げた。東エレクやアドテストは朝方は売りが優勢だったが、相場の上昇とともに次第に下げ渋り、上げに転じた。
 
日経平均は目先上昇基調が続き、週内にも3万3000円を突破する可能性もあるとの声も出始めている。また、日経平均の年初来安値は1月4日で、信用の絶対期日である7月4日までは買い戻しが続くと予想され、この間に株価水準が大きく下がるなら、押し目買いの好機となるとの見方もでている。目先は利食い売りをこなしながら、堅調地合いが続きそうだ。
 

 

東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、終値は前週末比37.09ポイント(1.70%)高の2219.79だった。1990年8月以来、約33年ぶりの高値となる。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆8712億円。売買高は14億7600万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1625と、全体の9割近くを占めた。値下がりは164銘柄、変わらずは45銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では機械、海運業、繊維製品の上昇が目立った。下落は電気・ガス業のみだった。
 
個別では、ファナックや信越化、安川電が上昇した。中国が不動産市場を支える新たな一連の措置を検討との報道を受け、コマツ、日立建機の建機関連、神戸製鋼所、JFEHD、三井物産、三菱商事のほか、安川電機、SMCなどの中国売上比率の高い銘柄が軒並み高。郵船、商船三井の海運も買われ、円安を追い風に三菱自動車、マツダの自動車関連は急伸。ソニーG、信越化学、ソシオネクスト、アドバンテスト、ルネサスなどの半導体も強い動き。エーザイやアステラスも買われた。
 
半面、今期計画がサプライズに乏しかった北陸電力が大幅に下落し、東京電力HD、中部電も大幅安、楽天グループ、KDDIが軟調。既存店売上高のマイナス成長が嫌気されたニトリHDは下落。今期が減益見通しで市場予想を大幅に下振れたアインHDは東証プライム市場の値下がり率トップ。ほか、値下がり率上位にはピックルスHD、リニカル、F&LCなどが並んだ。





 
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