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【大引け概況】
30日の日経平均株価は大幅続伸し、前週末比587円75銭(2.19%)高の2万7369円43銭で終えた。4月21日以来およそ1カ月ぶりの高値水準。
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前週末の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数が大幅高に買われたことを受け、空売りの買い戻しを誘発し、日経平均は先物を絡め続急伸。上げ幅は一時600円を上回り、大引けも580円あまりの上昇をみせ高値圏での着地となった。

前週末の米国株市場では4月の個人消費支出の伸び率が鈍化したことで、過度なインフレ懸念が後退、ハイテク株などを中心に幅広く買い戻しが入り、NYダウは570ドルを超える上昇で6連騰となり3万3000ドル台を回復した。ナスダック総合株価指数が3%上昇するなど主要3指数がそろって大幅高となった。
東京株式市場もこれに刺激され、朝方からリスク選好ムードが強まり、出遅れ修正狙いの買いとショートカバーが連動して上値追いが加速した。値がさのグロース(成長)株や景気敏感株を中心に、幅広い銘柄に買いが入った。
 
日本時間30日の取引でも米ナスダック先物が大幅に上昇するなど、米株価指数先物は堅調だった。香港株などアジアの株式相場も上昇が目立ち、日経平均は後場に入って一段高となった。
週末に伝わった岸田文雄政権が6月にまとめる「新しい資本主義」実行計画の原案について、将来の成長を見据えた戦略との評価も支援材料になった。中国で6月から新型コロナウイルス対策の規制が緩和されることも投資家心理の支えとなった。
 
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、終値は前週末比35.14ポイント(1.86%)高の1922.44で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆3018億円と、4月の市場再編後で最高だった。TOPIXの構成銘柄の浮動株比率の見直しに絡む売買も膨らんだ。売買高は16億8174万株だった。
 
東証プライムの値上がり銘柄数は1551と、全体の約8割を占めた。値下がりは253銘柄、変わらずは32銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)はサービス業、電気機器、機械、その他製品が上昇率上位。下落は海運業など3業種。
 
個別では、米ハイテク株高や中国経済の回復期待からレーザーテック、キーエンス、ダイキン、ファーストリテ、ファナックなどの関連値がさ株が急伸。リクルートHDや日本電産などグロース(成長)株も大幅高。ベイカレントやSHIFTなどのグロース代表格は10%を超える上昇率。ソニーGは説明会内容が評価されて5%近く上昇。東京製鐵やシスメックスはレーティング格上げを受けて急伸。トヨタ自、デンソー、安川電、サイバー、エムスリーがなども買われた。
東証プライム値上がり上位にはSREHD、レノバ、ラクス、マネーフォワードなど中小型グロース株が多くランクインしている。
 
一方、Jフロントや高島屋が売られた。先週に大きく上昇した郵船や川崎汽船などの大手海運株は、バルチック海運指数の下落やコンテナ船運賃指数の上昇鈍化もあり、利益確定売りに押されて下落した。三菱重工、東京電力HD、東京海上HDなどが軟調。公募増資を発表したタツモ、配当権利落ちに伴う手仕舞い売りが広がったタマホームは大きく下落し、東証プライム値下がり率上位に並んだ。ソフトバンクはレーティング格下げもあり売り優勢。ほか、日医工などが値下がり率上位に入った。

 
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