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【大引け概況】
10日の日経平均株価は続伸した。前週末比249円71銭高の2万1134円42銭で取引を終了した。
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日経平均は5月29日以来、約2週間ぶりに2万1000円台に回復した。
 
5月の米雇用統計が市場コンセンサスを大幅に下回ったことを受け、FRBの利下げ観測が強まったことを背景に、前週末の米株式相場が上昇したこと、米政府のメキシコへの制裁関税発動見送ったことにより、市場心理が改善した。
電気機器や素材など景気敏感株や自動車株の買いが優勢となり、内需の中小型材料株も物色された。
 
一方で、値幅は約90円にとどまり上値は重かった。
9日閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では世界経済の下振れに対し、「さらなる行動をとる用意がある」と共同声明に明記した。
このことから、マイナス金利のさらなる低下が警戒され、銀行株の一部に売りが出た。
秋の消費増税の実施も固まり、小売株も売られた。
 
市場からは「米国がメキシコへの関税を見送り、黒田日銀総裁が(ブルームバークTVとの単独インタビューで)『必要ならさらに大規模な緩和を行うことができる』と伝わるなどフォローの風が吹いたが、25日線を超えて戻り売りが出やすい水準に入ってきた。上昇過程で出来高が増えてこないと一段高は難しい」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前週末比187.12ポイント高の1万3814.50だった。東証株価指数(TOPIX)は20.55ポイント高の1552.94だった。
 
東証1部の売買代金は概算で1兆9516億円、売買高は11億6307万株だった。値上がり銘柄数は1783銘柄、値下がり294銘柄、変わらず64銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は全て上昇した。上昇率は繊維製品、石油・石炭製品、電気機器が高く、銀行業が最も低かった。
 
個別では、ソフトバンクグループが売買代金トップで高く、任天堂、マツダ、トヨタ自動車、ソニー、キーエンスなども買われ、ファナックや安川電、資生堂、武田薬品工業、日本通信が上昇し、曙ブレーキ工業も物色人気となった。日本ビューホテル、電気興業、ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングスなども大幅高となった。
 
半面、KDDI、NTTドコモなどが冴えず、エイチ・アイ・エスは急落した。りそなHDや千葉銀、スルガ銀行も下落した。スペースバリューホールディングス、シュッピンなども大きく値を下げた。CARTA HOLDINGS、グレイステクノロジーが安く、ユニファミマや三越伊勢丹も売られた。

東証2部株価指数は反落した。前週末比54.41ポイント安の6543.04ポイントだった。
出来高4236万株。値上がり銘柄数は285、値下がり銘柄数は143となった。
 
個別では、クレアホールディングス、ブルボン、ボーソー油脂、旭松食品、児玉化学工業など8銘柄が年初来安値を更新した。イトーヨーギョー、ストリーム、ファーマフーズ、イムラ封筒、インスペックが売られた。
 
一方、セキドがストップ高となり、アイルは一時ストップ高となった。スリープログループ、サトウ食品工業、キーウェアソリューションズ、ベルテクスコーポレーション、スターフライヤーなど6銘柄は年初来高値を更新した。アマテイ、SIG、アイスタディ、アクロディア、ナルミヤ・インターナショナルが買われた。
 
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