05月2週
今週の相場感
28日(月)
連休の狭間の薄商い。週末のNY株安を受けた格好で日経平均株価は一時200円近く下落する場面もあった。大引けは141円安の14288円と反落。富士通ゼネラル、ネットワン、チムニーなどが上昇。SMK、東光高岳が下落。
30日(火)
日銀展望リポートでの2014年GDP成長率見通しは1.1%と下方修正。2015年1.5%、2016年1.3%は変わらない。物価見通しは消費増税の影響を加味すれば2014年3.3%、15年2.6%、16年2.1%。民間予測の1%台との乖離は誤差脱漏の範囲ではないように思えるが、国は強気、民は弱気。通常は国に逆らえるほど民は強くない筈。日経平均株価はNYダウが過去最高値を更新したこともあり181円高の14485円と大幅続伸。エプソン、ヤマハが上昇。ワコム、山パンが下落。
2日(金)
「日経1面では「消費の落ち込み想定内」の見出し。「増税の影響は6月までには沈静化」という声も聞かれ消費増税の景気への悪影響は軽微と言う論調が醸し出されている。日経平均株価は27円安の14457円と小幅反落。東証1部の売買代金は1兆5677億円と4月23日以来の低水準でとなり14日連続で2兆円割れ。ローム、池上通が上昇。コロプラ、アルフレッサが下落。
(2)欧米動向
米投資雑誌バロンズ今週号のコラムは「バリュー株の夏」。
サブタイトルは「セルインメイは今年は当てはまらない可能性も」。
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太陽が降り注ぎ、小鳥が囀る季節にもかかわらず市場は暗いムードに包まれている。
そう5月がやってくるのである。
フォードやアマゾンの軟調な決算、ウクライナ国境に居座るロシア軍、5月2日の雇用統計に対する不安など。セルインメイという市場の格言は今年も当てはまるように見える。
だが・・・。
今はジッと待つべきだ。
確かに市場は5〜10月の6ヶ月間にアンダーパーフォームすると言われている。2011年のS&P500指数は6ヶ月間で8,1%下落した。
しかし2013年は同時期に10%上昇している。
1950年以降の5月〜10月の6ヶ月間の3分の2で株価は上昇している。平均上昇率はわずか1.3%に過ぎないが、。夏枯れというほどではない。
上昇で始まった年は夏の相場も良いという見方もある。
1979年〜2013年においてS&P500が上昇してスタートした年は・・・。
5〜8月の期間の57%で同指数は上昇している、しかもこの時期に上昇した時の平均上昇率は7.6%で下落した時の平均下落率は4%。 2月末からの2ヶ月間でS&P500指数構成銘柄の成長株は0.6%下落。地味な割安株は3.4%上昇した。
グロース株とバリュー株のパフォーマンス差が2ヶ月に4ポイント。
これは2013年1月以降で最大であった。
短期間にこれだけのパフォーマンス差が表れたことからバリュー株の上昇はまだ続く可能性大。このようなトレンドでは、バリュー株のアウトパフォーマンスは平均11ヶ月続くという。
(3)アジア・新興国動向
世銀が発表した世界の購買力平価換算のGDPは中国が来年にも1位になるとの予想。 インドは2011年に既に日本を抜いて3位。1位米国、2位中国、3位インド、4位日本。因みに購買力平価換算GDPの世界累計は90兆647億ドル(9000兆円)。大きいと見るかそれだけしかないと見るか、結構微妙。
【展望】
スケジュールを見てみると・・・。
7日(水)
米3月消費者残高、10年国債入札、BOE金融政策委員会
8日(木)
都心オフィス空室率、中国4月貿易収支、ドラギECB総裁会見
9日(金)
オプションSQ,景気動向指数、米卸売在庫、中国4月生産者、消費者物価
5月皐月。
過去24年間の日経平均株価は11勝13敗で7位の成績。
セルインメイの5月だがさほど悪い訳ではない。
連休明けは9日がオプションSQ。
12日がポイントの日。
15日が満月且つポイントの日。
20日、21日が日銀金融政策決定会合。
21日はECB理事会。
22日に火星が順行開始。
26日はロンドンもNYも休場。
(NYはメモリアルデー=戦没将兵追悼記念日。
ロンドンはスプリングバンクホリデー=聖霊降臨祭の翌日)
29日が新月でポイントの日。
過去の5月のアノマリーを並べてみると・・・
日経平均は5月20日前後に年初の価格に戻る。
5月7日から下がるという嫌なアノマリー。
5月最終月曜日メモリアル・デーからは数日のバケーション。
海外ファンドが6月中間決算を控え利益確定売りに走りやすい。
ビール株の高値は5月につける。
5月17日下げ止まりの特異日。
機関投資家のポジション入れ替えの時期。
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