10月3週
今週の相場感
(2) 欧米動向
海の向こうのアメリカで明らかになったこと。
雇用統計がなくても株価は動けたという事実。
確かに売買高は3市場で50億株と商いは薄い。
それでも、あれだけ踊り騒ぎ回る雇用統計など歯牙にもかけずに淡々と株価は動いた。
毎月のバカ騒ぎがいかに蟷螂みたいなものかということが露呈した格好。
考えてみれば昔は雇用統計などで大騒ぎはしなかった。
FXが登場してから、指標のない連中が持ち出したバカ騒ぎの以下に多いことか。
無駄があるのも市場の特徴ではあるのだろう。
当然のことながら、必ずしも「効率的市場仮説」は有効とはなっていない印象が残る。
ほとんど無視された先週のISM製造業PMIだって似たようなもの。
必要な時に必要なものが下りてくるのは飛行機の酸素マスクくらいでいいのかも知れない。
IMFは世界経済見通しを下方修正。
しかし、先進国は持ち直しのコメント。
日本は2013年2%(▲0.1)、14年1.2%(△0.1)。
アメリカは2013年1.6%(▲0.1)、14年2.6(▲0.2)。
ユーロ圏は2013年▲0.4(△0.1)、14年1.0(△0.1)。
中国は2013年7.6%(▲0.2)、14年7.3(▲0.4)。
「日本については消費税の引き上げと同時に実施する景気対策を含んでいないので、
その効果をいれると、14年の成長は今回の見通しより高くなる」とのコメント。
消費税引上げの片棒をかついだIMFだけに、さすがにマイナスには出来ないのだろうか。
北朝鮮が原子炉を再稼動しても売られない為替。
地政学リスクなんていうのも所詮場当たり的なものなのかも知れない。
(3)アジア・新興国動向
【展望】
スケジュールを見てみると・・・。
14日(月)体育の日で休場、中国消費者物価、生産者物価、ユーロ圏財務相会合、
15日(火)臨時国会召集(予定)、NY連銀景気指数、EU財務相会合、独ZEW景況感
16日(水)首都圏マンション販売、米消費者物価、NAHB住宅指数、ベージュブック
17日(木)米住宅着工件数、鉱工業生産、フォラデルフィア連銀景況感、BBレシオ、米連邦債務上限の引き上げ期限、
18日(金)中国7〜9月GDP、各種景気指標、CB景気先行指数
需給面では先週の裁定買い残は2213億円減少し3兆3109億円。
日経平均は約700円の下落だったから、解消売りの影響は当然あった。
それでもまだ3兆円台キープは未来への希望をつないだと読みたいところ。
一方信用の評価損率はマイナス3.41%→マイナス8.18%へと悪化。
しかし、まだマイナス10%を割れ込んでおらず、まだフツーの状態。
こちらもまた改善への期待に戻った格好。
ゼロになってしまうとさすがに天井感だからむしろ悪くはない。
10月16日は上げの特異日のアノマリーに期待というところか。