10月1週
今週の相場感
(2) 欧米動向
結局はアメリカの各連銀総裁のコメントに一喜一憂の構図。
10月にも金融緩和縮小を始めるべきだとの声で週末は下落。
ところが週が明けて見ると、緩和は先延ばしとのコメントを景気実態が悪いと解釈。
発端は5月22日のバーナンキFRB議長。
周到に準備されつつ唐突だったコメント以来の堂々巡り。
日本語で言う「小田原評定」の結果をいくら待ったところで所詮評定の問題。
力をつけた豊臣秀吉でもタイムスリップしてくれれば即解決するのだろうが・・・。
(3)アジア・新興国動向
中国は10月1日から国慶節の連休。中国景気の落ち着きは一種の安堵感につながろうか。
【展望】
スケジュールを見てみると・・・。
27日(金)消費者物価指数、米個人所得、イタリア国債入札、中国工業利益、
30日(月)鉱工業生産、自動車生産台数、ユニクロが上海に世界最大店開業、米シカゴ購買部景気指数
1日(火) 日銀短観、有効求人倍率、家計調査、米ISM製造業景況指数、中国製造業PMI
2日(水) 9月マネタリーベース、米ADP雇用統計、ECB理事会
3日(木) 日銀金融政策決定会合、米ISM非製造業、スペイン国債入札
4日(金) 日銀黒田総裁会見、米雇用統計
2日新甫で始まった荒れる月、9月も最終日。
月足陽線の基準値(9月2日終値)は13572円。
日経平均株価は少なくとも約1000円以上の上昇となる。
「最悪のパフォーマンスの月」だったが、オリンピック決定は大きかった。
オリンピックとアベノミクスのハイブリッド相場。
市場関係者の声はまだ疑心暗鬼。
「消費税が」、「米国政府の債務上限問題が」、「円高が」・・・。
日銀短観は悪くなく、当然ながら消費税は8%へと向かう方向。
それでも「見返りの飴」への期待感は残る。
いつの相場も不安が掻き立てられることで相場は長続きしてきた。
最後の最後には不安がようやく的中するものだが、まだ時期尚早と考えたいところ。
裁定の買い残は1743億円増加して3兆5988億円。
まだまだ通過点。
信用取引の評価損率も改善が継続しマイナス3.26%。
1週間の時差があるので日経平均株価は14742円レベル。
今朝でもそう大差はなかろう。
因みに裁定買い残は昨年6月1兆円→今年5月17日4兆3142億円まで増加。
6月14日に2兆6596億円まで減少してからの増加。
まだまだ決して重くはない筈。
信用評価損益率は昨年6月のマイナス20.02%→今年1月25日プラス4.45%まで改善。
6月7日と八月30日にマイナス15%まで落ち込んだがそれでもマイナス3%レベル。
悪くはない。