7月3週
今週の相場感
(2) 欧米動向
財務省が警戒しはじめたのかどうかは不明ながらIMFは世界経済の見通しを下方修正。
背景はユーロ圏の景気後退と新興国の原則。
今年の世界の成長率は3.1%と4月時点の3.3%よりも0.2ポイント下方修正。
ただ、日本は2%で0.5ポイントの上方修正で先進国では最高位。
アメリカが0.2ポイント下方修正の1.7%。
ユーロ圏は0.2ポイント下方修正のマイナス0.6%。
中国は0.3ポイント下方修正の7.8%。
新興・途上国は0.3ポイント下方修正の5%。
上方修正は0.3ポイント上がって0.9%の英国。
これで日本株を売るというシナリオは更に薄らぐに違いない。
もっとも2014年はアメリカ2.7%、日本1.2%。
英国は1.5%なのでさらに良くなる。
ユーロに加入しなかった功績だろうか。
(3)アジア新興国動向
で「中国の6月貿易統計に冷や水を浴びせられた」との指摘。
6月の輸出入総額は前年同月比2%減。うち輸出は同3.1%減。
前月実績の1%増からマイナス成長に転じ、市場予想の3.7%増を下回った。
「2012年1月以来、1年5カ月ぶりのマイナス成長に転落したことで外需の低迷が鮮明となった」との解釈。
逆にFRBのバーナンキ議長の演説。
「米インフレ率は依然低水準で、失業率は雇用情勢を誇張している可能性があるため、当面は金融緩和策を継続する」
【展望】
スケジュールを見てみると・・・。
15日(月)東京市場休場、米小売売上高、NY連銀製造業景気指数、中国GDP
16日(火)米消費者物価指数、鉱工業生産、独ZEW景況感
17日(水)米住宅着工件数
18日(木)米ベージュブック、フォラデルフィア連銀景況指数、ECB理事会
19日(金)ECB理事会
全体は朗々と語られるものの個々についてはほとんど論じられなくなってきた株式市場。
数字という抽象的な指数だけで物事を判断する愚からは脱したいものです。
森を見て木から目をそむけるから余計に森も遠ざかっていくような気がします。
気があるから森が存在するのであって、森が単独で森である訳はありません。
全体相場にかかわりなく上がり下がりする銘柄は数多く存在します。
ユニクロやソフトバンクなど一部銘柄に偏った指数は決して日本経済の代表などというものでもないでしょう。
日銀の金融政策決定会合は金融政策の現状維持を決めた。
ただ景気判断は「緩やかに回復しつつある」。
2011年1月以来、約2年半ぶりに「回復」の文言が復活した。
海外では何かしらの追加緩和策を検討するとの期待があったという愚かさも手伝ってのハラハラ展開。
明けて見れば日経1面トップは黒田総裁の自信に満ちた顔と「景気、前向きな循環」の見出し。
「2年で2%」は順調に進み、企業心理は改善。
それでも昨日の市場はSQ控えの疑心暗鬼。
仕掛けも意図的な商いも結局は蜃気楼と考えた方が間違いが少なそうな印象。
結局、6月メジャーSQに向けて下げた約2000円を約1ヶ月で取り戻したことになる。
踊って騒ぐ愚ももう卒業したいところ。