1月4週
今週の相場感
(2) 欧米動向
ヘッジファンドが苦戦の報。
09年から4年連続で市場平均を下回る結果になった。
昨年に投資収益率は6%程度。
悪くはないのだろうが、S&P500が13%の収益。
完全に負けたという形だしリーマンショック以降は負け続け。
それでも影におびえる市場関係者は多い。
市場平均とい単純な投資にさえ負けるようでは投資哲学がどこか間違っている筈。
テクニカルや日柄、高速取引など所詮小手先の印象になる。
しかも商品形態が一見複雑化すると、諸手数料は大幅に上昇する。
そろそろ「シンプル・イズ・ベスト」が市場テーマになっても不思議ではない。
「財政の崖」を先延ばしした2月のNY株式に対する懸念も聞かれる。
しかし、ダウ輸送株指数は一昨日から史上最高値を更新中。
同指数の算出開始は1896年。
物の流れを把握している指数だけに景気やNYダウの先行指数とみなされている。
これが100年以上の時間軸の中での最高値。
決して悪い状況ではない筈。
(3)アジア新興国動向
中国の2012年10〜12月期実質GDP成長率は、前年同期比プラス7.9%で着地。
7〜9月期のプラス7.4%から拡大した。
1012年12月の鉱工業生産指数は前年同月比プラス10.33%、小売売上高はプラス15.2%と改善。
景気は緩やかな回復基調にあり景気後退懸念は薄らいだ格好。
【展望】
スケジュールを見てみると・・・。
21日(月):日銀金融政策決定会合、ユーロ圏財務相会合、オバマ大統領就任式
22日(火):白川日銀総裁会見、米中古住宅販売、EU財務相理事会
23日(水):BBレシオ、ダボス会議(世界経済年次フォーラム)
24日(木):12月貿易収支、米CB景気先行指数、北米BBレシオ、中国HSBC製造業PMI
25日(金):消費者物価、米新築住宅販売、独IFO景況感指数、10〜12月英GDP
どう出る白川さんというところか。
そして、もうダボス会議の時期。
魔の山で行われる酒池肉林ではなかろうが、マネーをむさぼる饗宴が繰り広げられる。
仮面的出席者たちが今年の方向性をどう打ち出すのか。
もろもろの経済指標よりは、よほど興味深い。
市場から聞かれてくる声は「冷静に銘柄を比較する時期にきた」。
いつもは冷静でないのかどうか結構疑問。
あるいは「いつ調整してもおかしくない状況だった」。
「調整が欲しかった。格好の利益確定局面」に至っては「本当?」とさえ思える。
「もう一段下げてくれれば、買いたい気持ちになる」。
絶対にそんな心理になる筈はない。
上昇一服を確認してからのコメントに漂う空しさ。
どうしていつもコメントが後追いになるのだろうか。
「出遅れセクター・銘柄への物色が有効」。
市場の展開が変わったからと言って非効率的だったものが主役になりえるのかどうか。 さまざまな疑問が残る世界。
「相場ですから」という逃げの言葉で救済されるような気になるのは間違いなく錯覚のはず。たぶん良くないことは、もっともらしいコメントを聞いてもっともらしく解釈してしまうこと。「もっともらしさ」の多くは後追い且つ弁解的且つ保身的なものを隠蔽するための一手段。もっともらしさに対する疑問の中にこそマーケットの真実と未来があるような気がする。同感ではなく疑問の中に明日があることはマーケットの辛く冷たいところでもある。
各期末毎にわずか3割程度しか保有していない外国人投資家。
彼らが日々の商いの約6割を行っているということだろう。
言い換えれば、日本株を100兆円程度保有している外国人投資家。
彼らが日々1兆円超の商いをしているということ。
これが売買シェア6割超になり、市場動向尾を左右している。
どこかおかしな構図。
国内投資家が日々1兆円程度の商いをすればいいだけの話。
その意味では、信用取引の規制緩和は道を間違ってはいないだろう。
むしろ、売り一辺倒の機関投資家の動向こそ過ちのもと。
彼らの稟議書投資とサラリーマン的立場さえ少し変化すればいいだけのこと、
外国人投資家に大きな顔をされることもなかろうに・・・。
今やるべきことは、物見遊山や褒賞的に見える海外キャラバンにコストをかけることだろうか。
むしろ、国内をくまなく営業することにころ活路があるような気がする。
たった1兆円の商いを獲得すれば、構図は大きく変わるだろ。
インデックス商いにパーフォマンスで負け続けているヘッジファンド。
彼らに媚び諂う必要があるのだろうか。