英明コラム 5月第5週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ05月第5週

27日(月):
週末のNY市場で主要3指数は揃って反発。ナスダック総合は終値ベースで最高値を更新した。週間ではNYダウが2.34%安、S&P500が0.03%高、ナスダックが1.41%高。ラッセル2000は1.04%高。「経済指標で消費者のインフレ見通しの改善が示されたことが追い風」との解釈。日経平均株価は253円高の38900円と高値引けで反発。幅広い銘柄に買いが先行。ただ今夜のNYは休場で持ち高調整や利益確定目的の売りも出やすかった」との解釈。TOPIXも高値引けで反発。東証プライムの売買代金は3兆3847億円。川船、ソシオネクストが上昇。三菱電、東エレクが下落。
 
28日(火):
週明けのNY株式はメモリアルデーで休場。日経平均株価は44円安の38835円と小幅に反落。長期金利は一時1.035%と約12年ぶりの高水準。金利の上昇局面で売られやすいハイテク株に売りが出た。一方、割安株には個人投資家などによる買いが向かった。TOPIXは小幅続伸。東証プライムの売買代金は3兆7244億円。信越化、住友電が上昇
ファナック、オリンパスが下落。新高値102銘柄(前日71銘柄)。5日ぶりに3ケタ。新安値60銘柄(前日97銘柄)。
2日連続で2ケタ。5日ぶりに逆転した。
 
 
29日(水):
3連休明け火曜のNY市場で主要3指数はマチマチの展開。ナスダック総合は初めて1万7000を突破。S&P500は小幅高。NYダウは小幅安。エヌビディアが7%上昇。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は1.9%高。アップルの4月の中国でのiPhone販売台数は前年同月比52%増加。同社株は一時上昇したがほぼ横ばいで引けた。ゲーム販売のゲームストップは約25%急伸。UBSグローバル・リサーチはS&P500の2024年末の目標を5400→5600に引き上げた。主要証券会社の中で最も高い水準となる。
 
日経平均株価は298円安の38556と続落。朝方は株価指数先物への買いが集まり、日経平均は300円近く上昇する場面もあった。新発10年債利回りは1.070%と2011年12月以来の高水準。PBRが高い銘柄に売りが膨らんだ。TOPIXは反落。東証プライムの売買代金は4兆3727億円。コナミG、富士電が上昇。トヨタ、三菱電が下落。
 
30日(木):
水曜のNY市場で主要3指数は揃って反落。国債利回りの上昇を警戒したとの解釈。NYダウは1%超下落し約1カ月ぶりの安値水準。地区連銀経済報告(ベージュブック)で「経済活動は4月初旬から5月中旬にかけて拡大を続けた」との認識。
 
日経平均株価は502円安の38054円と3日続落。下落幅は一時900円を超えた場面もあった。日経平均が取引時間中に38000円を割り込んだのは5月13日以来およそ2週間ぶり。新発10年物国債利回りは1.100%と13年ぶりの高水準をつける場面があった。日米の長期金利上昇で株式の相対的な割高感が意識された格好。東証プライムの売買代金は4兆3985億円。ソニー、千葉銀行が上昇。東エレク、アドバンテストが下落。「値上がり982銘柄、値下がり615銘柄」とアンバランス。
 
 
31日(金):
木曜のNY市場で主要3指数は揃って続落。セールスフォースが前日発表した業績予想が嫌気され19.7%の大幅安。ナスダック総合は1%超下落した。テスラは1.5%上昇。ベストバイが13.4%高。通期売上高・利益見通しを引き下げた百貨店コールズは22.9%安。
 
日経平均株価は433円高の38487円と4日ぶりに反発。前日までの3日続落で800円あまり下落していたため、自律反発を見込んだ買いが優勢だった。週末を前に株価指数先物への買い戻しが膨らみ後場は一段高。東証プライム市場の売買代金は7兆7612億円。2022年4月のプライム移行後で最高となった。大引けでMSCIの株価指数「グローバルスタンダード指数」の構成銘柄の定期入れ替えに伴う売買が発生したことが背景。大引け間際の1分間で4兆円弱の売買が成立した。5月の日経平均は月間で0.21%上昇と小幅ながら2カ月ぶりに上昇。信越化、トヨタが上昇。東エレク、ファナックが下落。
 
(2)欧米動向
 
4月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.7%上昇。
伸びは3月から横ばいとなった。
個人消費支出は前月比0.2%増と3月の0.7%増から鈍化。
FRBが9月に利下げを開始する確率は約50%に上昇。
 
(3)新興国動向
 
国際通貨基金(IMF)の中国経済に関する審査報。
中国の成長率見通しを2024年は5.0%、25年は4.5%とすると発表。
4月に示した世界経済見通しからそれぞれ0.4ポイント引き上げた。
主な国際機関で24年に5.0%を超える成長率を予測したところはなかった。
1〜3月の中国の国内総生産(GDP)が前年同期比5.3%増だったことを踏まえ、上方修正したとの解釈。
地方政府が売れ残り住宅を買い取った後、安価な住宅に転換して提供するといった不動産市場への追加支援策なども考慮したという。
中期的には生産性の伸びの鈍化や高齢化により、29年には成長率が3.3%まで低下すると試算。
 
 
6月のイベント。
ビルダーバーグ会議
「骨太の方針2024(経済財政運営と改革の基本方針)閣議決定
「Summer Game Fest 2024」
一人あたり4万円の減税実施


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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