英明コラム8月第2週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》08月第2週

5日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って大幅続落。低調な米雇用統計を受け、景気が想定以上に急速に減速。「FRBが今週のFOMCで利下げを見送ったことが誤りだったという懸念が強まった」との解釈。ナスダック総合は7月に付けた高値から10%超下落し調整局面入り。ダウとS&Pはともに、2日間としては昨年3月以来の大幅な下げ。VIX(恐怖)指数は長期平均の20を上回り、一時23年3月以来の高水準となる29.66を付けた。
 
日経平均株価は4451円安の31458と3日続落。2023年10月31日以来の安値水準。下落幅はブラックマンデー時点を超え、過去最大。
下落率は過去2番目の大きさ。日経VIは一時、84.71まで上昇。東証プライムの売買代金は7兆9674億円と過去最大。ファストリテ、アドテストが下落。みずほなどの大手メガバンクも軒並み大幅安。それでも日経平均採用銘柄のEPSは2410円と連日の過去最高を更新。空売り比率は38.5%と12日ぶりに40%割れ。下向きの25日線(39510円)から▲20.38%。
 
6日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って3日続落。アップルが4.8%安。バークシャー・ハサウェイが同社株の保有規模を半減させたことが材料視された。VIX(恐怖)指数は38.57と20年10月28日以来の高水準。7月のISM非製造業総合指数(PMI)は51.4。6月の48.8から上昇した。恐怖と欲望指数は27→19。
 
日経平均株価は3217円高の34675円と4日ぶりに大幅反発。上昇幅は過去最大。上昇率は歴代4位。戻り待ちの売りで伸び悩む場面もあったが、大引けにかけて再び上昇幅を広げた。東証プライムの売買代金は7兆7500億円。東エレク、アドテストが上昇。
味の素、アステラスが下落。過去最大の下落幅の翌日の過去最大の上昇幅
 
7日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って4日ぶりに反発。S&P500とナスダック総合が1%上昇。ただ主要3指数はいずれも引けにかけて上げ幅を縮小。日中高値を大きく下回って引けた。エヌビディアが4%近く上昇。
 
日経平均株価は414円高の35089円と続伸。日銀の内田真一副総裁が「金融資本市場が不安定な状況で、利上げをすることはない」と明言。147円台への円安進行とともに海外短期筋が株価指数先物に買いを入れ、朝方に安く始まった日経平均は上昇に転じた。上昇幅は1100円を超える場面もあった。東証プライムの売買代金は7兆3744億円。東エレク、KDDIが上昇。ファストリ、味の素が下落。日中値幅は2110円。
 
8日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反落。主要株価3指数はハイテク株が主導する形で上昇していたが午後に入りいずれも失速。「10年国債入札への需要が弱く、投資家の不安をあおった」との奇妙な解釈だ。ナスダック総合は1%下落。
 
日経平均株価は258円高の34831円と反落。東証プライムの売買代金は5兆3509億円。ファースト、ダイキンが上昇。SBG.TDKが下落。
 
9日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って急反発。新規失業保険申請件数が予想以上に減少。「労働市場の急速な冷え込みを巡る懸念が和らいだ」との解釈。滅多に材料視されない指標を持ち出した解釈は怪しい。材料が先ではなく都合の良い材料を当てはめた印象。製薬大手イーライリリーが9.5%高。アンダーアーマーは19.2%急伸。6月の卸売在庫は0.2%増。前月発表された速報値および市場予想と一致した。
 
日経平均株価は193円高の35025円と反発。上昇幅は一時800円を超えたが、買い一巡後は上値の重さが目立ち一時マイナス展開も。日中値幅は8日連続で4ケタ。東証プライムの売買代金は6兆3348億円。SBG、東エレクが上昇。資生堂、トヨタが下落。
 
(2)欧米動向
 
7月の雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比11万4000人増。
市場予想は17万5000人増(レンジ7万−22万5000人増)だった。
6月は20万6000人増から17万9000人増に下方修正された。
失業率は2021年9月以来約3年ぶりの高水準となる4.3%に上昇。
時間当たり平均賃金は前月比0.2%上昇。
前年比は3.6%上昇で21年5月以来の低い伸び。
FRBが9月の次回会合で0.50%の利下げを決定するとの観測が台頭。
FRBは「後手に回っている」との見方も出ている。
 
(3)新興国動向
 
中国の7月の原油輸入は4234万トン。
日量では約997万バレルで2022年9月以来の低水準。
精製マージンの悪化や燃料需要低迷を背景に製油所稼働率が低下した。
7月の銅輸入(未加工銅と銅製品)は前年同月比2.9%減の43万8000トン。
需要低迷や在庫増加が背景。
 
 
 
 


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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