英明コラム 9月第5週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》9月 第5週

 
25日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って4日続落。S&P500とNASDAQナスダック総合の週間下落率は3月以来最大。フォードが1.9%上昇。ゲーム大手アクティビジョン・ブリザードが1.7%上昇。PDDやJDドットコム(京東集団)など中国企業の米国上場株は2─4%上昇。
 
日経平均株価は276円高の32678円と5日ぶりに反発。「週末の日銀植田総裁の会見を受け、金融政策の早期の修正観測が後退」との解釈。前週の日経平均は約1100円下落。リバウンド狙いの買いという声もある。東証プライムの売買代金は3兆1720億円。エーザイ、東エレが上昇。川船、トヨタが下落。
 
26日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って5日ぶりに反発。「S&P500は先週3月以来最大の週間下落率を記録。買い戻しが入った」との解釈。AI開発の新興企業への出資を発表したアマゾンやエネルギー株が上昇をけん引した。アマゾンは1.7%上昇。FRBが当初予想よりも長期にわたって金利を高水準に維持するとの見方から国債利回りは上昇。2年国債と10年国債の利回り格差はマイナス0.591%。
 
日経平均株価は363円安の32315円と安値引けで反落。「週末の日銀植田総裁の会見を受け、金融政策の早期の修正観測が後退」との解釈。東証プライムの売買代金は3兆2590億円。JPX、武田が上昇。東エレ、アドテストが下落。
 
27日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って大幅反落。主要3指数は1%超の下落。「背景は10年国債利回りが約16年ぶりの水準で高止まりしていること」との解釈。主要3指数は終値で3カ月余りぶりの安値水準。議会が週末の期限までにつなぎ予算案を可決できず政府機関が一部閉鎖される可能性も一部で材料視。
 
日経平均株価は56円高の32371円と3日ぶりに反発。心理的節目の3万2000円を下回る場面もあった。その後は徐々に下げ渋り。大引け間際にブラス転換した。「再投資の買い」という声もある。東証プライムの売買代金は3兆9250億円。大引けで約1兆円増加した。第一三共。エーザイが上昇。ニデック、商船三井が下落。
 
28日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。S&P500方向感のない展開でわずかに上昇。NASDAQ総合は小反発。NYダウは続落。コストコ・ホールセールが1.9%上昇。8月の耐久財受注統計で航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注は前月比0.9%増加。1月以来の大幅な伸びを記録した。市場予想は横ばいだった。
 
日経平均株価は499円安の31872円と反落。このうち配当落ち分が224円。前引けにかけて下落幅を拡大。原油高を悪材料視する声もある。東証プライムの売買代金は3兆9872億円。レーザーテックー、川船が上昇。トヨタ、東エレが下落。
 
29日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って上昇。「10年債利回りの上昇が落ち着いたことで安心感が広がった」との解釈。景気が悪化しても金利が上昇しなければそれで良しといういびつな相場感が台頭した格好。マイクロン・テクノロジーが4.4%下落。アクセンチュアが4.3%安。第2四半期の実質GDP確報値は年率換算で前期比2.1%増。改定値と一致した。市場予想は2.1%増だった。
 
日経平均株価は14円安の31857円と続落。「四半期末に伴う機関投資家によるリバランス売りや米政府機関の閉鎖への警戒が投資家心理の重荷」というまた珍妙な解釈。もっともNY株高を受けて日経平均は上昇した場面もあった。東証プライムの売買代金は4兆9096億円。日経平均の入れ替えリバランスで膨らんだ。アドバンテスト、メルカリが上昇。川船、日本製鉄が下落
 
 
(2) 欧米動向
 
9月のNY株式。
四半期では主要3指数全てが今年初の下げとなった。
四半期ベースではS&P500が約3.6%、NYダウが2.6%、NASDAQ4.1%下落。
月間ではS&P500が4.9%安、NYダウが3.5%安、NASDAQが5.8%安。
 
(3)新興国動向
 
中国の習近平国家主席は建国74周年の国慶節(建国記念日)に先立つレセプションで演説。
「団結して協力する」よう呼びかけた。
習氏が最初に演説したのは2014年。
2回目は2019年で建国70周年を記念するレセプションで演説した。
今回が3度目で、建国74周年を控えたタイミング。
 
【展望】
 
【10月】(6勝4敗:勝率60%)
戻り売り一貫。新安値は買い。
 
 1日(日)インボイス制度開始、米国学生ローン返済再開、中国国慶節(→6日)
 2日(月)日銀短観、米ISM製造業、ユーロ圏失業率、ノーベル生理学・医学賞、株安の日L、
 3日(火)マネタリーベース、米JOLTS求人件数、ノーベル物理学賞
 4日(水)米ISM非製造業景況感、ADP雇統計、製造業受注、ノーベル化学賞、上げの特異日
 5日(木)米貿易収支、ノーベル文学賞
 6日(金)家計調査、景気動向指数、米雇用統計、消費者信用残高、株高の日、変化日、10月最強の日、TOPIX1?3月企業浮動株比率見直し発表
 9日(月)世銀IMF年次総会(→15日モロッコ)、スポーツの日で東京休場、ノーベル経済賞
10日(火)景気ウォッチャー調査、株安の日L
11日(水)米生産者物価、大幅高の特異日
12日(木)国内企業物価、機械受注、都心オフィス空室率、米消費者物価、財政収支、G20財務相中央銀行総裁会議(→13日モロッコ)、ゴルフ日本オープン(→15日)株安の日L、変化日
13日(金)オプションSQ、マネーストック、米輸出入物価、貿易収支、ミシガン大学消費者信頼感、
      中国消費者生産者物価、10月最弱の日
16日(月)米NY連銀製造業景況感、上げの特異日
17日(火)第三次産業活動指数、IT見本市シーテック(幕張メッセ→20日)、米小売り売上高。鉱工業生産、NY連銀ビジネスリーダースサーベイ、独ZEW景況感、天赦日、株高の日L、変化日
18日(水)首都圏マンション販売、米住宅着工件数、ベージュブック、中国各種経済指標
19日(木)貿易統計、米フィラデルフィア連銀製造業景況感、中古住宅販売、
20日(金)消費者物価、任天堂「スーパーマリオブラザーズワンダー」発売、米ウィッチング、 株高の日
22日(日)アルゼンチン大統領選、スイス総選挙
23日(月)変化日
24日(火)じぶん銀行製造業PMI、米S&Pグローバル製造業PMI
25日(水)米新築住宅販売、独IFO景況感
26日(木)企業向けサービス価格、ジャパンモビリティショー(ビッグサイト→11月5日)、米GDP速報値、EU首脳会議(ブリュッセル→27日)、ECB理事会
27日(金)東京都区部消費者物価、米個人所得、TOPIXパッシブ売買インパクト
28日(土)G7貿易相会合(大阪→29日)、プロ野球日本シリーズ開幕
30日(月)日銀金融政策決定会合(→31日)、欧州冬時間入り、TOPIXパッシブ売買インパクト、株高の日L
31日(火)日銀展望リポート、失業率、鉱工業生産、消費動向調査、米FOMC(→11月1日)、S&Pコアロジック住宅価格指数、FHFA住宅価格指数CB消費者信頼感、ユーロ圏GDP速報値、中国製造業非製造業PMI


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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