英明コラム 7月第2週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》7月第2週
 
10日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って3日続落。S&P500は午後の取引の大半をプラス圏で推移していたが引けにかけマイナス転換。小型株で構成されるラッセル2000.は1.2%上昇。週間ではS&Pが1.2%、NYダウが%、ナスダック総合が0.9%下落。日経平均株価は198円安の32189円銭と5日続落。
 
日経平均の5日続落は今年初。22年12月15ー21日以来。東証プライムの売買代金は3兆6945億円。良品計画、日産化が上昇。安川電、トヨタが下落。
 
11日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って4日ぶりに反発。前週末までの3帆続落で683ドル下落。主力銘柄の一部には自律反発狙いの買いが入った。イエレン財務長官が「中国当局者との会談は直接的かつ生産的なものだった」とコメント。これが好材料視された。日経平均株価は13円高の32279円と反発。
 
日経平均は前日までの5日続落で1500円以上下落。自律反発の動きとなり、上昇幅は一時270円超に達した。「ETFの分配金拠出に伴う売りが前日までに一巡した」との見方。東証プライムの売買代金は3兆1719億円。ファナック、京セラが上昇。第一三共、KDDIが下落。TOPIXは2勝10敗でサイコロ16.66%。
 
12日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。「12日発表の消費者物価指数(CPI)統計を前に市場が楽観に傾いた」という珍妙な解釈。NYには「陰ずれば陽す」という言葉はないのだろうか。JPモルガン・チェースが1.6%上昇。14日の決算発表を前にジェフリーズは投資判断を「バイ」に引き上げた。S&P銀行株指数は1.5%高。原油相場の上昇を背景にエネルギー株も大幅高。
 
日経平均株価は259円安の31943円と反落。日経平均が心理的節目の32000円を割り込むのは6月8日以来1カ月ぶり。円相場が1ドル139円台前半と1カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけ、輸出関連株への売りを促したとの解釈。日経平均の下落幅は一時400円を超えた。TOPIXは1年9か月ぶりの7日続落。東証プライムの売買代金は3兆3989億円。ファストリ、セブン&アイが上昇。東エレク、アドテストが下落。
 
13日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って3日続伸。CPIの伸び鈍化で7月FOMCでの0.25%利上げで休止方向との見方が台頭。ナスダック総合は1%超上昇した。ブロードコムが0.9%上昇。エヌビディアは3.5%上昇。
 
日経平均株価は475円高の32419円と反発。上昇幅は一時500円を超えた場面があった。米消費者物価指数の発表通過で利上げ懸念が薄らいだとの解釈。東証プライムの売買代金は3兆2828億円。キーエンス、丸紅が上昇。高島屋、川船が下落。
 
14日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って4日続伸。卸売物価指数(PPI)が前年比で約3年ぶりの低い伸びにとどまったことを好感。前日の消費者物価指数(CPI)に続き、インフレ圧力が緩和していることの解釈。パウエル議長の「追加利上げ示唆」発言は何だったのだろう。
ハイテクセクターが上昇に寄与。超大型テクノロジー株を中心に構成すFANG+インデックスは2.7%上昇。終値で過去最高値を更新。エヌビディアはザラ場の過去最高値を更新。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2%高。
 
日経平均株価28円安の32391円と反落。上昇幅は一時300円を超えた場面もあったがマイナス。SQ値32484円は終値で上回れず1敗。東証プライムの売買代金は3兆7640億円。東エレ、アドバンテスト
が上昇。ソニー、セブンアイが下落。
 
(2) 欧米動向
 
6月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年比3.0%上昇。
5月の4.0%から鈍化し、2021年3月以来約2年ぶりの小幅な伸びとなった。
市場予想は前年比3.1%上昇だった。
米国家経済会議(NEC)のブレイナード委員長のコメント。
「多くの人々が懸念していた失業率の急上昇を伴うことなく物価上昇圧力が後退し得ることが示された」。
 
 
(3)新興国動向
 
中国の6月の新築住宅価格は前月比横ばい。
上昇率は5月の0.1%を下回り、今年最も弱い数字となった。
前年比でも横ばい。5月は前年から0.1%上昇していた。
 
 
【展望】
 
【7月】(6勝4敗:勝率60%)
小幅に稼ぐとき。戻りを売って安値で利食いのこと。
 
18日(火)第3次産業活動指数、米小売売上高、鉱工業生産、NAHB住宅価格指数、NY連銀ビジネスリーダーサーベイ、株安の日、変化日
19日(水)羽田空港第2ターミナル国際線再開、米住宅着工、芥川賞・直木賞発表、イスレムのヒジュラ暦新年
20日(木)貿易統計、首都圏マンション販売、米中古住宅販売、フィラデルフィア連銀製造業景況感、ゴルフ全英オープン(ロイヤルリバプール→23日)、サッカー女子ワールドカップ(豪州、ニュージーランド→8月20日)
21日(金)消費者物価、米ウィッチング NASDAQ100指数リバランス、株高の日
23日(日)スペイン総選挙、群馬県知事選投開票、金星逆行(→9月4日)
24日(月)米S&P製造業PMI、水星逆行(→9月16日)
25日(火)米FOMC(→26日)、S&P住宅指数、CB消費者信頼感、独IFO景況感
26日(水)企業向けサービス価格指数、米パウエルFRB議長会見、新築住宅販売、下げの特異日
27日(木)日銀金融政策決定会合(→28日)、米GDP速報値、耐久財受注、ECB理事会、株安の日、変化日
28日(金)植田日銀総裁会見、日銀展望レポート、東京都区部消費者物価、米個人所得、TOPIX、東証REIT指数パッシブ売買インパクト
31日(月)鉱工業生産、商業動態統計、消費動向調査、中国製造業非製造業PMI、ユーロ圏GDP速報値
 
月内IMF世界経済見通し


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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