英明コラム 4月第2週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》4月第2週

 
10日(月):
週末のNY株式市場はグッドフライデーで休場。3月の雇用統計で非農業部門雇用者数は23万6000人増。市場予想は23万9000人増だった。失業率は2月の3.6%→ら3.5%に低下。「労働働市場の逼迫を示し、市場では追加利上げ観測が高まった」との観測。
 
日経平均株価は115円高の27633円と続伸。上昇幅は一時200円を超えたが、買い一巡後は戻り待ちの売りに押され、上値は重かった。日経平均は25日移動平均(前週末時点で27740円)が上値を抑えた格好。
東証プライムの売買代金は1兆9114億円と連日の2兆円割れで今年最低。郵船、任天堂が上昇。SBG、ダイキンが下落。
 
11日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチ。「雇用統計の内容を消化し、週内に発表されるインフレ指標や銀行の四半期決算発表に備える動き」との解釈。NASDAQ総合が小幅安。一方、NYダウはプラス。S&P500はわずかに上昇。
 
日経平均株価は289円高の27923円と3日続伸。日銀が早期に政策修正に動くとの観測が後退したことを好感。111時に日本経済新聞電子版が米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が日本株について「追加投資を検討したい」と述べたと報道。これも好感し日経平均は上場幅を一時400円超に拡大。28000円台に乗せた場面もあった。東証プライムの売買代金は2兆5260億円。東エレク、三菱商が上昇。第一三共、GSユアサが下落。
 
12日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチ。CPIや企業決算に注目が集まる中、引けにかけて失速。NYダウは素材や運輸など景気敏感株への買いを受けてプラス。一方、S&P500は横ばい、NASDAQ総合はテクノロジー関連株が売られて続落。CPIの発表を翌日に控え方向感に欠き不安定な展開との解釈。
 
日経平均株価は159円高の28082円と4日続伸。鉄鋼や海運、機械などの景気敏感株が上昇した。1ドル133円台後半で推移したことも好感。東証プライムの売買代金は2兆4385億円。SBG、信越化が上昇。住友不動産、オリンパスが下落。
 
13日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って下落。「FOMC議事要旨かで一部の当局者が地銀の流動性危機を巡る懸念を表明していた」。だから株安という珍妙な解釈が聞こえる。CPIは前年比伸び率が5.0%と前月の6.0%から減速した。「ただ、基調的なインフレ圧力は継続。FRBは5月の会合で追加利上げに動く公算が大きい」との見方。結果はどうあれ解釈は一緒というのも興味深い。だったらCPIも議事要旨も待つ必要はなかろう。
 
日経平均株価は74円高の28156円と5日続伸。朝方は幅広い銘柄で売りが先行。徐々に下げ渋って上昇に転じた。東証プライムの売買代金は2兆4060億円。ファストリテ、キーエンスが上昇。トヨタ、東エレが下落。
 
14日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って1%超の上昇。アップル、マイクロソフト、アマゾンなど金利に敏感な大型株が上昇。ハイテク株が多いNASDAQ総合は2%近く上昇。1日としての上昇率は約1カ月ぶりの大きさとなった。週間新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週から1万1000件増加し23万9000件。市場予想(23万2000件)を上回った。申請件数は増加したものの、エコノミストが雇用情勢悪化のシグナルと見る27万件はなお下回っている。FF金利は現在の4.830%から上昇し6月に5.01%でピーク。その後12月に4.34%に低下するとの見方。
 
日経平均株価は336円高の28493円と6日続伸。3月9日以来およそ11カ月ぶりの高値水準を回復した。東証プライムの売買代金は2兆9323億円。楽天グループ、キッコマンが上昇。シチズン、東宝は下落。
 
 
(2) 欧米動向
 
3月29日に終了した週の米国の全商業銀行の預金残高は、季節調整前ベースで17兆3500億ドルに増加。金融ストレス緩和の兆しが見られた。前週(修正値)は17兆3100億ドルだった。3月以降初めての増加。シリコンバレー銀行など2地銀破綻に端を発した記録的な預金流出が少なくとも今のところは一服。
 
(3)新興国動向
 
国際通貨基金(IMF)4/11、世界経済見通し公表。
 世界全体 2022年 3.4% 23年 2.8%(▲0.1)24年 3.0%(▲0.1)
 日本 1.1% 1.3%(▲0.5)1.0%(0.1)
 米国 2.1% 1.6%(0.2)1.1%(0.1)
 ユーロ圏 3.5% 0.8%(0.1)1.4%(▲0.2)
 中国 3.0% 5.2%(変わらず)4.5%(変わらず)
 インド 6.8% 5.9%(▲0.2)6.3%(▲0.5)
 
【展望】
 
【4月】(6勝4敗:60%)
悪目買い方針。銘柄を厳選せよ。前途大いに高し。
 
17日(月)米NY連銀製造業景況感、NAHB住宅価格指数、対米証券投資、下げの特異日、変化日
18日(火)首都圏マンション販売、米住宅着工件数、NY連銀ビジネスリーダースサーベイ、独ZEW景況感、中国各種経済指標、4月最強の日
19日(水)4月最強の日
20日(木)貿易収支、フィラデルフィア連銀製造業景況感、中古住宅販売、ラマダン明け、4月最弱の日
21日(金)消費者物価、米S&P製造業PMI、ウィッチング、水星逆行(→5月15日)
22日(土)G7労働雇用相会合(倉敷→23日)、G7農相会合(宮崎→23日)
23日(日)統一地方選
24日(月)独IFO景況感、株安の日L
25日(火)企業向けサービス価格指数、米B消費者信頼感、S&P住宅価格、新築住宅販売
26日(水)米耐久財受注
27日(木)日銀金融政策決定会合(→28日)、米国GDP速報値、中古住宅販売仮契約、変化日、TOPIXパッシブ売買インパクト
28日(金)日銀展望レポート、失業率、鉱工業生産、東京都区部消費者物価指数、任天堂がスーパーマリオの映画を公開、米個人所得、ユーロ圏GDP速報値
29日(土)昭和の日、G7デジタル・技術相会合(高崎→30日)
30日(日)中国労働節(→5月4日)、コンポジットPMI、製造業非製造業PMI


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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