英明コラム 11月第2週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》11月第2週

5日(火):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。アマゾンが好調な第3四半期決算を受けて6.2%上昇。予想を上回る売上高見通しを受けてインテルが7.8%上昇。10月の雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比1.2万人増。市場予想の11.3万人増を大幅に下回り2020年12月以来の最小の伸び。8月9月分の増加数は合計11.2万人下方修正された。失業率は4.1%で前月と変わらず。週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って反落。大統領選とFOMCを控え不安定な値動き。「トランプ・トレード」が民主党のハリス副大統領がアイオワ州でリードしていることを示す世論調査を受けてやや巻き戻された。
 
日経平均株価は421円高の3万8474円と3日ぶりに反発。前週末に急落した反動で、自律反発を狙った海外投機筋の買いが相場を押し上げた。東証プライムの売買代金は4兆484億円。東証の取引時間は30分延長となったが、売買代金、売買高ともに前営業日を下回った。ファストリ、TDK上昇。リクルート、任天堂が下落。「11月3連休明けの株高アノマリー」は成立。
 
6日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。大統領選挙の結果をにらんだ展開。トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは一時18.64%上昇。ただ最大8.42%下落する場面もあった。
 
日経平均株価は1005円高の3万9480円と続伸。米ハイテク株を受けて、東京市場でも東エレクなど値がさの半導体関連株が買われてた。円安・ドル高進行も投資家心理の支え。開票が続く米大統領選を巡り共和党候補のトランプ氏が優勢との報道が伝わると、東京外国為替市場では急速に円売り・ドル買いが膨らんだ。東証プライムの売買代金は5兆6362億円。アドテスト、ファストリが上昇。ニトリHD、キーエンスが下落。
 
7日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。トランプ前大統領の勝利を受け主要3指数はいずれも過去最高値を更新。「市場では減税や規制緩和への期待が高まった」との解釈。中小型株で構成するラッセル2000が5.84%上昇し3年ぶりの高値水準。
 
日経平均株価は99円安の3万9381円と3日ぶりに反落。トランプ氏の当選確実を受けたNY株高の流れを引き継いだ買いが先行。ただすでに前日からトランプ氏当選は織り込み済み。逆に利益確定売りが優勢となった。TOPIXは3日続伸。東証プライムの売買代金は6兆594億円。ダイキン、トヨタが上昇。大成建設、東エレクが下落。空売り比率は3日連続で40%割れ。
 
8日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。S&P500とナスダック総合は続伸し過去最高値を更新。NYダウは小幅安。FOMCではFF金利の誘導目標を0.25%ポイント引き下げ、4.50─4.75%とした。
 
日経平均株価は118円高の3万9500円と反発。NY株式市場でナスダック総合株価指数が連日で最高値を更新したのが投資家心理を支えた格好。朝方には400円強上昇したが、その後は上げ幅を縮小。TOPIXは大引けでは4日ぶりに反落。東証プライムの売買代金は5兆2651億円。東エレク、テルモが上昇。アドテスト、ダイキンが下落。
 
(2)欧米動向
 
NYダウにエヌビディアと塗料大手シャーウィン・ウィリアムズを新たに採用。
インテルとダウが除外。
かつては半導体大手として栄華を誇ったインテル。
今年は4日時点で年初来のパフォーマンスは43%安。
一方、マイクロソフトやアップル、アマゾンに続いてマグニフィセント・セブンの一角であるエヌビディアがダウに採用。
人工知能(AI)相場の象徴とも言えそう。
 
(3)新興国動向
 
中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会は地方政府の「隠れ債務」について10兆元(1兆4000億ドル)規模の対策を決定した。
ただ財政への直接刺激策がなかったことについて市場は不満足という格好。
 
 
 


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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