英明コラム 7月第2週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》7月第2週

 
8日(月):
週末のNY市場で主要3指数は揃って上昇。ナスダック総合とS&P500は過去最高値を更新。マイクロソフトが1.5%上昇し終値ベースで最高値を更新。メタも約5.9%高と終値で最高値を更新。6月の雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比20万6000人増。一方、5月分は27万2000人増から21万8000人増。4月分は16万5000人増から10万8000人増にそれぞれ下方修正。失業率は前月の4.0%から4.1%に上昇。2021年11月以来の高水準となった。恐怖と欲望指数は44→54。日経平均株価は131円安の40780円と続落。
 
日経平均はここ2週間ほどで2000円強上昇。節目の41000円を超える場面もあったが、短期的な過熱感を意識した利益確定売りが出て、後場はマイナ転換。TOPIXは続落。東証プライムの売買代金は3兆9025億円。味の素、SMCが上昇。安川電、川崎汽は下落。
 
9日(火):
週明けのNY市場で主要3指数はマチマチの動き。S&P500とナスダック総合は過去最高値を更新。ナスダックの最高値更新は5営業日連続、S&Pは4営業日連続。エヌビディアが2%、インテルが6%超、AMDが4%上昇。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は1.9%高。「利下げを先送りし過ぎれば労働市場に打撃が生じ、景気後退に陥りかねない」。市場からは要望の声が出ている。
 
日経平均は799円高の41580円と3日ぶりに反発。終値で初めて41000円に乗せ史上最高値を更新した。後場に一時988円高の4万1769円35銭まで上昇。先物のややまとまった買いが断続的に入って上昇に弾みがつき、踏み上げの様相も観測された。長期金利の低下や時間外取引の米株先物のプラス推移も投資家心理を支えた。一部では「オイルマネー流入」観測も聞かれる。
TOPIXグロース指数の1.46%高に対し、同バリュー指数は0.52%高で、グロース優位の展開。プライム市場の売買代金は4兆4725億円。東エレ、アドバンテストが上昇。トヨタ、三菱UFJが下落。日経平均採用銘柄のEPSは2395円と過去最高水準を更新。
 
10日(水):
火曜のNY市場で主要3指数はマチマチの動き。S&P500は5日連続、ナスダック総合6日連続で最高値を更新。エヌビディアが2.5%高で他の半導体株の下落を相殺した。マイクロソフトは1.4%下落。テスラは3.7%高で年初来の上昇率は5%。FRBのパウエル議長の議会証言が予想ほどハト派的でなかったことを受け、国債利回りは上昇。
 
日経平均株価は251円高の41831円と続伸。前日の史上最高値(41580円)を上回った。前日に急伸した反動で半導体関連の一角などに利益確定売りが先行。売り一巡後は金融株などの上昇で日経平均は上昇に転じた。
東証プライムの売買代金は4兆7650億円。リクルート、東京海上が上昇。レーザーテク、アドテストが下落。値上がり638銘柄(前日1098銘柄)。
値下がり931銘柄(前日472銘柄)と絶妙にアンバランス。
 
11日(木):
水曜のNY市場で主要3指数は揃って1%超上昇。ナスダックは7日連続、S&P500は6日連続で過去最高値を更新。S&P500は初めて5600台に乗せた。フィラデルフィア半導体指数(SOX)が2.4%高で過去最高値を更新。TSMCの決算を好感した格好。エヌビディアが2.7%、マイクロン・テクノロジーが4%、AMDが3.9%上昇。
アップルが1.9%高で過去最高値を更新。
 
日経平均株価は392円高の42224円銭と3日続伸。3日連続で史上最高値を更新し、初めて42000円台に乗せて終えた。TOPIXは3日続伸で連日の最高値更新。東証プライムの売買代金は4兆7090億円。第一三共、ファナックが上昇。アドテスト、フジクラが下落。日経平均採用銘柄のEPSは2401円と過去最高水準を連日更新
 
12日(金):
木曜のNY市場で主要3指数はマチマチの動き。ナスダック総合は1.95%安と4月30日以来の大幅な下落率。S&P総合500も下落。SOX指数は3%超の下落。マイクロソフトとアマゾンは2%超、メタ4%下落。テスラが8.4%急落。アップルが2.3%安。一方、中小型株は上昇。ラッセル2000は3.6%上昇し、2022年3月以来の高値水準。合算出来高は126億株と増加。6月の消費者物価指数(CPI)は、前月比でマイナス0.1%と下落。前月比でマイナスになるのは2020年5月以来約4年ぶり。前年比では3.0%上昇。伸びは5月の3.3%から鈍化。23年6月以来最小となった。市場予想は前月比0.1%上昇、前年比3.1%上昇だった。
 
日経平均株価は1033円安の41190と4日ぶりに反落。下落幅は4月19日の1011円を上回って今年最大。2021年2月26日(1202円安)以来およそ3年5カ月ぶりの大きさとなった。東証プライムの売買代金は5兆2369億円。 ニトリ、三井不動産が上昇。第一生命、セブンアイが下落。
 
 
(2)欧米動向
 
7月2日時点での米MMF残高は6兆1538億ドル。
前週の6兆1026億ドルから増え過去最高となった。
個人投資家の運用残高が約2兆4700億ドル。
機関投資家が約3兆6800億ドルだった。
 
(3)新興国動向
 
中国の今年上半期の自然災害による直接的な経済損失はり931億6000万元(128億3000万ドル)。
2019年以降で最大となった。
1月から6月にかけて、少なくとも3238万人が自然災害の影響を受けた。
 


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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