英明コラム 6月第3週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》06月 第3週

 
17日(月):
週末のNY市場で主要3指数はマチマチの動き。ナスダック総合は5日連続で終値ベースの最高値を更新。アドビなどハイテク株が上昇。エヌビディアは1.8%高。一方、S&P500とNYダウは小幅安。日経平均株価は712円安の38102円と大幅反落。下落幅は4月25日(831円)以来の大きさ。背景は欧州政治情勢や米景気減速への懸念。下落幅は一時800を超えた。TOPIXも反落。東証プライムの売買代金は3兆6272億円。エーザイ、太陽誘電が上昇。トヨタ、東エレが下落。空売り規制なし銘柄の空売り比率は10.0%(前日11.8%)。
 
18日(火):
週明けのNY市場で主要3指数は揃って上昇。S&P500とナスダック総合は終値ベースで最高値を更新。アップルが1.97%、マイクロソフトが1.31%上昇。マイクロン・テクノロジーが4.58%高。エヌビディアは0.66%安。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は過去最高値を更新。
 
日経平均株価は379円高の38482円と反発。前日の日経平均は大幅安で終えており自律反発狙いとみられる買いも追い風。東証プライムの売買代金は3兆4100億円。TDK、任天堂が上昇。武田、メルカリが下落。日経平均採用銘柄のEPSは2385円と過去最高まであと2円。
 
19日(水):
火曜のNY市場で主要3指数は揃って続伸。S&P500とナスダック総合は終値ベースの過去最高値を更新。
エヌビディア過去最高値を更新。時価総額がマイクロソフトを抜いて世界首位となった。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は過去最高値を更新。「AI(人工知能)ストーリーだ」という声が聞こえる。半導体株の値上がりがアルファベット、アマゾン、メタの下げを相殺。
 
日経平均株価は88円高の38570円と続伸。前日の米株式市場でSOX指数が最高値を更新するなどハイテク株を中心に買われた流れで、東京市場でも半導体関連の一角などが買われた。東証プライムの売買代金は3兆3474億円。TDK、日東電が上昇。三越伊勢丹、資生堂が下落。
 
20日(木):
水曜のNY市場は奴隷解放記念日(ジューンティーンス)のため休場。ドル円は157円台後半。
日経平均株価は62円高の38633銭と小幅に3日続伸。米ナスダック100指数先物が夜間取引で上昇。米ハイテク株が上昇するとの思惑から日本株に先回り買いが入ったとの解釈。一時下落幅が300円を超えた場面があった。東証プライムの売買代金は3兆1756億円と今年最低を更新。売買高も13億1087株と今年最低だった。TOPIXは3日ぶりに反落。TDK、村田製が上昇。ファナック、ニデックが下落。
 
21日(金):
木曜のNY市場で主要3指数はマチマチの展開。S&P500とナスダック総合は反落。ただS&P500は一時5500ポイントを突破した場面もあった。ナスダックは7日続いた最高値更新が途切れた。エヌビディアが3.54%安。
デルとスーパー・マイクロ・コンピューターも軟調。翌日の先物決済を控えて売買高はやや増加した。
日経平均株価は36円安の38596銭と4日ぶりに反落。方向感を欠き、前日終値を挟んで一進一退の展開。 東証プライムの売買代金は5兆2859億円。日本株を含む海外の株価指数の銘柄入れ替えに伴う商いが大引けで膨らんだ。ダイキン、みずほが上昇。TDK、日東電が下落。
 
 
(2)欧米動向
 
ゴールドマン・サックスはS&P500の年末目標を5200から5600に引き上げた。
ハイテク大手5社の収益が好調に伸びていることが背景。
「ハイテク5社の2024年の業績見通しは上方修正。
AIに対する投資熱の高まりに起因するバリュエーションの拡大が上昇の原動力になっている」。
エバーコアISIはS&Pの年末時点の予想を4750から6000に引き上げた。
「AI革命」の大きな可能性を背景に、企業の利益が8%増加すると予想。
 
(3)新興国動向
 
週末の中国・上海株式相場は3日続落した。
足元では人民元の対米ドル相場が下落基調。
資金流出懸念が株式相場の重荷となった。
酒造や銀行など主力銘柄が売られた。
 
 


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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